Skull Fist - Head of the Pack (2011):
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時間の流れは音楽を風化させるには実に有用な効力で、当時新しいと思えた音楽も時の流れで簡単に懐メロや古めかしい音になるが、80年代は顕著で、デジタル的な音が出始めてきた時代だからこぞって皆取り入れたけど、今はあまりにも古めかしく聴こえてしまうデジタル音で余計にレトロ感が出る。その辺を上手く利用したバンドもあり、それはデジタル音に限らず、音楽スタイルの古臭さもあってそのレトロ感を楽しめるのは時が経ったから。
カナダのハードロックバンド、Skull Fistの2011年リリースのファーストアルバム「Head of the Pack」はNWOTHMの騎手とも言えるバンドだからその古めかしさは顕著だけど、聴くとホントにその古臭さに笑えるし、割と最新のエッセンスも入ってるから面白いバランスで成り立ってて、そういうファンが付いている。冒頭聴いた瞬間からいつの時代のレコード聴いてるか混乱し、しかも80年代ならヘヴィーメタルと呼ばれていた類のサウンドそのものだけど、今聞くとそれはハードでエネルギッシュな速いハードロック程度で、決して重金属的な音ではない。大体、こんなハイトーンとラフさパワー発散型のメタルは今の時代にはほとんどなく、今のメタルは小奇麗に演奏されているから、逆にこういうラフなロック的な音は自分はパワフルで好き。
時代錯誤を除いて普通にロックアルバムと聴いた場合は、ちょっとボーカルが弱い気もするようで、ハイトーンは出てるけど、もっと粘っこさが欲しい。こういう音はアイアン・メイデンで出てきたら燃えるが、本家は当然今そういうのが出せないからフォロワーバンドがサウンドを継承させていくのはアリだだからどんどん頑張ってくれと応援したくなるし、多分10年一日的なサウンドで進むし、カナダだからそんなに凝らないし、それで良いと思う。

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