Girlschool - Hit and Run (1981):

　GIrlschoolはもともとのバンドの音をレミーが気に入って妹分的したと思われるが、ここまでmotorheadとは、斬新で気に入ったのか、真似るには気合が必要だけど見事に妹分と恥じない音で、リアルでは聴いてないが、こんなにカッコ良い音と知ってたら聴いたけど、そんなに情報が多くなかったから後回しだった。

　1981年にリリースされたセカンドアルバム「Hit & Run」はmotorheadとのコラボも実現した直後のアルバムで、今時のボーナストラックにコラボ作品が入っているが、自分が聴いてるのは昔のアナログ盤。アルバムに針を落とすと爆音が流れてきてmotorheadと思うような音で驚くが、すぐに可愛らしい声で歌が始まるから安心できる見事な音の似せ方。パンクとハードロックの合いの子的な音を作りたいムーブメントと思ってて、その結果NWOBHMの世界が同じ頃に出来上がったからだろうか、motorheadがその先陣を切って、今はIron Maiden的なHMとmotorhead的なHRがNWOBHMの方向性になってると分かる。そのIron Maidenも初期はmotorhead風にパンクに近く、そうするとGirlschoolも妹分よりも、NWOBHMの一連のバンドと同じくシーン形成をしているバンドと聴けるし、角度を変えると面白い聴き方が出来る。

　この頃アメリカからはランナウェイズがいて、プリテンダーズも出てきて、そこにガールスクールもいて、まだまだ特殊なお姉さま達だけがスターになれた時代だが、そのヘンの走りもこの頃。アルバム「Hit & Run」はタイトル通り良作佳作が揃っているアルバムで、決して浮き足立つ事なくベタにあの世界のロックを女だてらにプレイしているところが時代考慮の上の見事さで、そこに軽快なサビをきちんと持ってくる強かさも商業的に抑えている。プレイの巧さはさほどでもないけど、かなりイケてるのは当然で、「Tush」はあの「Tush」だけさ、motorheadの「Louie Louie」と同じく見事なカバーで基本がしっかりしてるナイスな一曲と、今はこういうスタンダードなロックの音を出す女性もいないし、皆もっと極端になってるから、突出したバンドは確かでカッコ良い。今時の草食系はこういう音を見習ってほしい。

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