Annie Haslam - Annie's In Wonderland (1977):

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 当時からこの邦題だったのか、今になってこんな邦題を付けたと言われても分からないが、ルネッサンスの大作志向からは大きく離れて当時恋人だったロイ・ウッドとの共作品で名高いアニー・ハズラム最初のソロアルバム「不思議の国のアニー」です。

 ロイ・ウッドがアニー・ハズラムの歌声を使って色々な実験をしたかったのか、アニー・ハズラムが大作志向とは異なる音楽に挑戦したかったのか、意外なほど二人のコラボレーションは上手く進んで結実しているように聞こえる。元々アニー・ハズラムの歌声は伸び伸びと歌える環境さえあれば活きるので、チョコマカしてなければ楽曲そのものが長かろうがポップだろうが問題はないだろうからロイ・ウッドも色々と試して、伸び伸びと大らかに、聖歌隊を独りでまとめ上げるように歌わせたり、最後の「家路」みたいにバックはシンプルで歌だけが響き渡る曲もアニー・ハズラムらしい。3曲目の「If I Loved You」でも同じようで、そしてロイ・ウッドの実験は更に進み、バックの妙にポップに凝ったアレンジの上をアニー・ハズラムが大らかに歌い上げるアンバランスさが「Hunioco」で顕著になる。単なる歌い手の一人として埋もれるのかアニー・ハズラムの個性が出るのか微妙になるロイ・ウッドの作風が強烈で、以降はロイ・ウッドが遊んでいる様子がありありと分かる曲が多くユニークな試み。

 アニー・ハズラムが自身のソロアルバム「不思議の国のアニー」でロイ・ウッドと組んでやった事はモロにルネッサンスにも影響して、ルネッサンスの次のアルバムとなった「四季」では見違えるくらいにポップで綺羅びやかなテイストを眩したアルバムになっている。それはそれで好評を博したが、明らかにロイ・ウッドからの影響だろうが、さすがにいくつものバンドを解体しただけの事はあるロイ・ウッド。

 話はアニー・ハズラムのハズなのでどうにも的外れになりがちな記事になったが、この「不思議の国のアニー」はアナログで探している時、結構見つからず、珍しい部類ではなかったけど、タイミング的になかなか巡り会えなくて結局CDで聴いている。セカンド「アニー・ハズラム」はさっさと聴けたけど全盛期の「不思議の国のアニー」が気になった頃。





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Posted byフレ

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