801 Live - 801 Live (1976)
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クラシック畑で育っているフランシス・モンクマンがカーヴド・エアーを出た後に行き着いた先は興味深く、クラシックをやっていたことで音楽的な幅が出てきたりバンドに貢献する側面は大きかったが、クラシックを中心としたバンドはほとんどやっていない。それだけ野心的で複合的な刺激を求めていた人かもしれないが、ブライアン・イーノはもともとロカビリーが好きな人で、ただロカビリーでも音楽ではなくスコッティ・ムーアのリバーブの音が好きだった逸話もあってさすが変わり者と、マジメにWindowsの起動音を作曲したのも凄いと思う。
話は戻してフランシス・モンクマンがイーノのプロジェクト「801ライヴ」に参加、一般的にはフィル・マンザネラのプロジェクトかもしれないが801ライヴと称されたプロジェクトで鍵盤に座ってます。ここでの凄さはいっぱいあって、第一に印象的はドラムのサイモン・フィリップスのセンスあるテクニックで、ビル・ブラッフォードになる素質十分のドラミングで、大物相手にビビる事なく絶対の自信を持ったドラミングを聴かせてくれる。テクニック論はもう完成されていて大物ぶりを発揮してて「East of Asteroid」でまずぶっ飛ぶ。
合わせてベースのビル・マコーミックの音も凄い自己主張して、ちょっとやそっとのセッションではないと分かり、それくらいに気合い入りまくった凄いライブで曲はそれほど貴重ではなく演奏力がこのライブの白熱さを出している。それでもビートルズの「Tomorrow Never Knows」のカバーはイーノらしく迫力あって面白く、「You Really Got Me」もモチーフとしてるだけで凄い充実したプレイが聴いているものを興奮させるからこのアルバムは名盤扱いされている。ただ、ポップさはない。
フィル・マンザネラのギターも素晴らしいし、モンクマンの鍵盤もしっかりと裏方しているので期待はハズさないが、ハズすのは歌くらいで、気にならないけど曲はQuiet Sunやマンザネラのソロ作「Diamond Head」、イーノの作品で構成されている。それにしてもサイモン・フィリップスのドラムが凄い。

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