The Kinks - The Kinks

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 ファースト続きってことで乗ってきました(笑)。ザ・フーと来たら次はリュウさんに読まれているキンクスでしょう。先行シングルが幾つかあったけどなかなか不発に終わり、起死回生のスマッシュヒットとなった「You Really Got Me」をきっかけにアルバム制作に入ったんだけど、そこに収録されたのはもちろんカバー曲が大半を占めるこの時代にありがちな作風だったが、今となっては大変際立った存在を見せているのが「Stop Your Sobbing」でしょう。カバー全盛のこの時代に「You Really Got Me」というオリジナルナンバーでいち早く時代を築き上げて、更にアルバム収録のこの「Stop Your Sobbing」はレイ・デイヴィスの非凡な才能が開花していくことを明らかに明示している名曲。新しめのロックファンにはプリテンダーズのバージョンの方が有名なのかもしれない。あ、「You Really Got Me」だってヴァン・ヘイレンの方が有名だったりするからなぁ。結局キンクスの良いところはあまり表立って媚びてこないところなのかもしれないね。良い曲いっぱいあるんだけど、それで?って感じ。実に類い希なる才能なんだけどそれを売りにしないところがひねくれ者の所以でしょう。

 で、このファーストアルバムだけど、半分くらいが彼等のオリジナルで固められていてその他はメジャー所からのカバーなんだけど、これもまた渋めの選曲というか、ベタな選曲と言うか、そこかしこで聴いたことのあるようなタイトルがズラリと並んでいる。チャック・ベリーとかドン・コヴェイとか…、そうそう「Long Tall Shorty」なんてさ、曲はともかくタイトルがキンクスらしいじゃないですか。日本語で言うと「のっぽの小人」だよ。ナメてるっつうかヒネてるよねぇ。オリジナルはユーモアあるね、って言えたかもしれないけどカバーするとなるのは相当ヒネている(笑)。良い良い。「Bald Headed Woman」はご存じシェル・タルミーの印税稼ぎ用の曲でザ・フーにも演奏させているし、「Too Much Monkey Business」はヤードバーズでもお馴染みだし、リマスター盤CDではボーナストラックに収録された「Got Live If You Want It」なんてストーンズでもカバーしているし、ホントあちこちで聴かれる曲が多いね。ちなみに同年代ながらもほとんどキンクスの方が先にカバーしていた、ってこと気付いている人少ないかも。

 ファーストアルバム的な視点で書くと、やはり「You Really Got Me」と「Stop Your Sobbing」に代表されるキンキーサウンドが今後の全てを物語っているし、この後4枚目「Face To Face」あたりになると顕著になってくるのであった。う~ん、やっぱり良いバンドはファーストにその原石あり、です。
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フレ
Posted byフレ

Comments 8

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evergreen  
毎度おじゃまします。

ここんとこ3つの記事がつながってますね。QUEENのときもそうでしたが、どこへ行き着くのか思わせぶりで、やられた、はずされたーみたいなの・・・いいですねー。私はストーンズ、フー、キンクス全くわかんなくて有名な曲しか知らないのでそれこそ勉強になります。v-178

2005/12/13 (Tue) 01:22 | EDIT | REPLY |   
いたち野郎  

キンクス大好きなもので、寝ようと思ったとこでついついコメント欄へと…
プリテンダーズといえば、レイとボーカルのクリッシーは子どももできて結婚直前までいったんですよね。はたからだと考えにくいですが。
ちなみにキンクスのファースト、CDで聴くときはつい豊富なボートラだけ聴いてしまいます(笑)いかにもビート・バンド然とした「you do something to me」等がまたいいですね~。

2005/12/13 (Tue) 02:03 | EDIT | REPLY |   
Ei-F  

TBありがとうございます。
TB返しもさせてもらいました。
キンクス、あまり詳しくなかったんですが、30代半ばで知ることとなりました。良いですねぇ。特に、哀愁漂うメロディが良いです。歌詞もひねてて?面白い。これぞ典型的なブリティッシュv-501ロックなんでしょうか、素敵です。
もっと早く出会っていればと後悔することしきりです!

2005/12/13 (Tue) 09:21 | EDIT | REPLY |   
dkmonde  
TBムチャス・グラシアス

いつもTBムチャス・グラシアス(スペイン語で大変有難うございますの意味です)。貴ブログのサブタイトル、"60年代のブリティッシュロックから70年代黄金期を聴きまくり、行き着く先はマニアへの細くて深い道のみか。それでも楽しいロックこそ我が人生。" にはまったく同感です。これからも更新続けて下さい。ところで、ブロドウィン・ピッグというバンド、昔聴いていて、最近何故か急に思い出し、気になっています。

2005/12/13 (Tue) 09:48 | EDIT | REPLY |   
39  

TBありがとうございます。
いつも豊富な知識と鋭い考察力に
感心させられておりやす。
自分はKontoroverysyの
I'm on an Island あたりも結構好きでよく聴いておりました。

2005/12/13 (Tue) 16:45 | EDIT | REPLY |   
フレ@ロック好きの行き着く先は…  
ありがとうございます。

うぉ~い、嬉しいっすね、キンクスでこれだけレス来るってのは。

>evergreenさん
毎度さんです♪今回もベタでやってますよ~。行き着く先はもっともっとディープな世界で、時間があれば年末年始にはなんとか作りたいんですけど…って何のことでしょうね?フフフ…、なんて大したことじゃないです。キンクスやフーって多分evergreenさん好きになると思いますよ。フーの「Live At Leeds」なんてツェッペリンよりもパワフルなライブやってますから。キンクスの「One For The Road」も相当ハードなロックですしね。まだまだ行ける道はありますっ!

>いたち野郎さん
いつもありがとうございます。やっぱり好きでしたか(笑)。かなり趣味広いですよね。そのうちザッパも書きたいなぁって思ってますのでお待ちを♪ そうそうレイとクリッシーはね、ラブラブだったみたいで、それで1982年にプリテンダーズが日本公演をするって言ったらレイもキンクスで一緒に日本に行くって感じで実現した初来日ですからね。プリテンダーズの三枚目「Learning To Crawl」はその子供を見ていて思い付いたタイトルらしいです。ファーストのボートラだけ聴くとはなかなかツウな聴き方っす(笑)。You....Meソングいっぱいありますからね。

>Ei-Fさん
知ってしまうとハマります。これぞイギリスのメロディーてのがそこかしこでもういっぱい出てくるのでたまらんです。これから聴いても十分楽しめますよ♪

>dkmondeさん
スパニッシュさんくすです。スパニッシュの音楽も好きですけどなかなか判別できないのですが…。さて、キャッチフレーズは特に考えて作ってないのですけど、褒められると嬉しいです。ありがとうございます。Blodwyn Pigはファーストしか聴いてないですけど、ん~B級路線のハードロックという印象で、ミック・エイブラハム氏はわざわざジェスロタルを飛び出して結成するほどのものだったのかなぁと不思議でしたね。最近聴いてないですが…。

>39さん
こんばんわ。豊富な知識というのか役に立たない知識というのか(笑)、考察力は最近意識しなくなりました。なんか好きに書いてますもんね、すみません(笑)。さて、コントラヴァシーかぁ、「I'm On Island」ねぇ、いいねぇ、聴きたくなってきました。あとで聴こうっと♪

2005/12/14 (Wed) 01:04 | EDIT | REPLY |   
キマキマ  
TBありやとれす

はじめまして、僕が買ったDVD(URL参照)の前半は、「You Really Got Me」ばぁっかり死ぬほど入っていて、このまま終わったらどないしてやろかいと思ったほどでした。
後半は、
autumn almanac やら
money go round やら
village gereen preservation society やらも入っていて泣きそうでした。
このあたりが一番好きです。

2005/12/20 (Tue) 00:30 | EDIT | REPLY |   
ariken  
TB有難うございます

フレさんは去年取り上げていたんですね。キンクスも例に漏れず、「ファーストアルバムに原石あり」同感です。
出てきた時代がもう少し後だったらという気がしないでもないですね!

2006/07/15 (Sat) 22:54 | EDIT | REPLY |   

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