The Spencer Davis Group - Steve Winwood (1967):
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黒い声を持つボーカリストとして名高いスティーブ・ウィンウッドも天才少年と呼ばれて半世紀以上経つが、声は早々に衰えるものでもなく今でも相変わらずソウルフルな声を聴かせてくれる。しかし、ロックファンにとって彼の凄さはどのアルバムで、どの時期が最も認知されているのだろうか?コレと云ったバンドとしてもあまり印象がない。精々ブラインド・フェイスだろうけど、才能が云々と言う前にバンドとしてきちんと活動できなかったし、それよりもクラプトンの歴史の一ページとして語られる程度にしか存在価値が出せていない気がする。トラフィックもあるが、やけにサイケなイメージだし。その後はもうソロアーティストとして自立してロック色はほとんどないので興味が沸かない。
が、忘れてはいけない。スティーブ・ウィンウッドの才能が最も輝いていたザ・スペンサー・デイヴィス・グループのことを。ちなみにスペンサー・デイヴィスはギタリストでリーダーだったが、当時17歳だったスティーブ・ウィンウッドが音楽的な面ではバンドを引っ張っていたし、曲も作りアレンジも施していた天才ぶりとマルチプレイヤーぶりを発揮してから素晴らしい。中でもそのソウルフルな歌声は同時期に活躍していたスティーブ・マリオットにも匹敵したし、ソウルフルなハードな歌もこなすが、ウィンウッドの場合はメロウな曲も実にR&Bのシンガーっぽく歌えてしまう。ザ・スペンサー・デイヴィス・グループはどのアルバムが良いのは全然知らない。様々なベスト盤が出ているのでその辺で十分と思うけど「The Best Of The Spencer Davis Group」というベスト盤を聴いている。それから「Mojo Rtythms & Midnight Blues Vol.1 Sessions 1965-1968」というライブ盤も秀作ライブアルバムなのでオススメ度が高い。こんなライブばかりだったらホント堪らん。
それからかなり邪道だけど、この人の黒さを何気に実感したのはザ・フーの「New Tommy / Live 1989」という映像だ。ゲストの一人として「Eyesight To The Blind」を歌うが、もともとソニーボーイ・ウィリアムスンの曲で、ウィンウッドがギターを持って歌うのを見てたらとんでもなくハマってた。そこから彼の声に注目したのもある。「黒人の声を持つ白人」とはそういう事かと。

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