Bruce Springsteen - Born To Run (1975):
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あまりハマって聴いたことのない音楽集もこんな機会でもなければ一生聴かないが、新しいモノや新たなる刺激は欲するし、それは新旧どちらでも良いし、昔聴いてピンと来なかった音でも今聴けば変わるし、色々なシチュエーションで音楽が心に響く度合いは変わる。これも歳を経てから分かって昔だったらダメなものは一生ダメだった。
ブルース・スプリングスティーンの1975年リリースの三枚目にして頂点とも呼ばれる「明日なき暴走」はカッコ良いけど「ボーン・イン・ザ・U.S.A.」で暑苦しい姿のイメージが焼き付いているから悩ましいが、ここまで丸裸にロックをぶつけてくれる人もいないくらい唯一無二の存在で、単純に好みの問題。そういう印象を引いて純粋に「明日なき暴走」を聴くと、素晴らしい作品に気づく。
赤裸々に歌い上げ叫び続けるブルース・スプリングスティーンの魂の歌声と疾走感溢れる演奏力は時代を超えて引き継がれていくだろうし、それはナマナマしくて、いつの時代のティーンエイジャーが聴いても感動する名曲も多く、歌詞がダイレクトに分かる人なら尚更と思う。アラフォー世代は「ボーン・イン・ザ・U.S.A.」でブルース・スプリングスティーンを知った人が多いけど、同時に尾崎豊のスタイルが先にあったかもしれない。尾崎豊は分かりやすく日本語で表して本人の才能もあったけどカリスマになってるし、ブルース・スプリングスティーンは問題作や意欲作をリリースして話題を振りまいているが、「明日なき暴走」に込められた想い入れは二度と作れない金字塔。今はその頃のライブアルバム「ライヴ・アット・ハマースミス・オデオン,1975」も出ているので好きなファンには涙が出るくらいの感動が甦ってくるか。

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