Vanilla Fudge - Vanilla Fudge (1967):
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ティム・ボガートとカーマイン・アピスのリズム隊は日本でもセッションしてるので整理すると面白い系譜が出来上がり、特にカーマイン・アピスは無節操で、あちこち顔出してる。原点のヴァニラ・ファッジを改めて聴き直しているが強烈に重く、卓越したアレンジ能力の中にヴァニラ・ファッジ独特の個性を入れて、バンドの雰囲気を確立してて鍵盤とベースでひたすらベタに攻めてくる図式。ティム・ボガートのベースはこの頃からとんでもないフレーズだったからベックが惚れた話は有名で、英国で見つけるより目先のヤツ捕まえた方が早い、と考えたようだ。しかし時代は1967年、クリームが登場してきたので、かなりセンス良いベース、ドラムだ。
初っ端の「涙の乗車券」から軽さがなく、ベタに鍵盤が張り付いてベースが歌ってて、これ一曲で彼等の音楽性が分かるが、20年以上後にロッドとベックが共演して話題となった「People Get Ready」も、とんでもない仕上がりで時代はサイケと感じるし、ゾンビーズのカバーのベースも凄い。更にヴァニラ・ファッジと言えば「You Keep Me Hanging On」のサイケデリックな雰囲気と卓越したベースフレーズからベタな音で始まる名曲で、地味にコピーすると結構面倒で、まずこの雰囲気が出ない。最後が「エリナー・リグビー」で、プログレに近いサイケデリックの世界で、当時のドラッグ文化主流のアメリカだから出来たアレンジながらも、かなり洗練されてるスタンスはニューヨーク出身のバンドだから、ある意味ビートルズも超えている秀作。

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