Anvil - Metal On Metal (1982):
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「This Is Thirteen~夢を諦め切れない男たち~」の映画化の話題で持ちきりとなったアンヴィルだが、もともと知名度がなければ映画化されなかったし、映画化してもアメリカなりカナダなりで人気が出なければ日本に入ってこなかったから、それでも字幕付きのロードショー公開、DVD発売だけでなく劇場公開レベルに辿り着いたのは相当感動する映画と思う。
1982年にリリースされたアンヴィルのセカンドアルバム「Metal on Metal」にして最高傑作はタイトルが「Metal on Metal」だから今の映画でメタルをやり続ける意思は最初からあったと分かる。アンヴィルは伝説のSuper Rock 1984の来日公演の先頭打者で、その他のメンツがとんでもなかったからアンヴィルだけ浮いてて慌てて知らないとヤバイと誤解してた聴いたが、スーパーロック1984はそれだけ強烈なイベントだった。
その時はのめり込む事もなかったけど25年くらい経って聴いた「Metal on Metal」は、軽快でスピーディで当時にしてはかなり前に進んだ音をやってるから、カナダのバンドでこんなに進んでて、アメリカの大衆には理解されなかった時代か。メタリカほど強烈にアングラなインパクトはなく、直後に到来したLAメタルほどの軽さはなかった時代を先取れなかったバンドで、音はハードロックサウンドで、疾走感のある曲が多く、テクニックはともかく、皆で合唱できるキャッチーな曲も多いのでもっと売れても良かった気がする。今の時代にアンヴィルにスポットが当たって再評価されれば良いが、ど根性者の映画の後で皆が皆助けたいと思うからでもそうなってほしい。
どこかNWOBHMのムードを持ち得たバンドの音で、そのシーンに乗れればもうちょっと面白かったけど、それでも単独でこれだけ出来ていたから宣伝活動の問題だろうか、気を新たに聴くと結構ハマれる音で80年代の懐の深さを味わえる。

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