Night Ranger - Midnight Madness (1983):
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1982年頃からしばらくはイギリスとアメリカで全く異なるロックが出て来て、ポップス界は80sMTV時代に突入したので第二次ブリティッシュインヴェイジョンとも呼ばれるが、ロック界は見事に分断され、イギリスはニューウェイヴの波からその筆頭となったザ・スミスに代表される「チャカチャカ系」のロックが多数出てきて、ポリスはポップスチャートも賑わせていた。
アメリカで1983年にUSフェスティバルが開催されて、二日目のヘビメタディが大ウケして一気に市民権を獲得する事になったが、NWOBHMの波からその騎手となった泣く子も黙るジューダス・プリーストが先陣を切り、アイアン・メイデンも当亜鉛、ドイツからはスコーピオンズやドイツ人マイケル・シェンカー率いる無国籍バンドMSGやオランダ人の天才エディ・ヴァン・ヘイレン率いるVan Halen、ちょっと後にはデンマーク人が中心となるメタリカも出てくるから面白い時代。
「Midnight Madness」からのシングルカット「(You Can Still) Rock In America」がアメリカンでカッコ良かったし、ジェフ・ワトソンのエイトフィンガーが目立ってて、エディ・ヴァン・ヘイレンのライトハンドは人差し指一本で、彼は右手四本とも使うタッピングに近いワザだが、そんな風に弾かなくてもプレイできる音と思うところがハッタリながら単純に驚きはあった。実は相方のブラッド・ギルズの方がカッコ良いギター弾いてて、このアルバムは粒ぞろいの作品で当時のヘビメタバンドはどれもアルバムに一曲は泣けるバラードを入れてて、ナイト・レンジャーの場合はそれが妙に出来が良かったのかレコード会社からシングルカットを要望されて売れまくり、「Sister Christian」のおかげで、彼等はその後もバラードソングをシングルカットされるばかりでロックバンド的な売られ方はされなかったから勿体無いと言うか、本筋ではなかった。それでも普通にロックバンドの、アメリカン・ロックの代表バンド的な立ち位置で歴史に残っているからリスナーはさすがだ。

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