Tony MacAlpine - Maximum Security (1987):
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Tony MacAplineの1987年のアルバム「Maximum Security」は70年代の音とは雲泥の差を感じる作品で、音楽面もギターテクニカル面も、今のギタリストの原型以上が出来上がってる。そこにクラシカルに聴かせる要素も入って、インストアルバムながらも垂れ流しではなく、聴かせるメロディ作品で、黒人が奏でる点もほとんど見当たらないのでその意味でもユニークな存在だが、鍵盤から入っている事を考慮すればまだ納得できる。ソウル面やブルース面を一切感じさせないギタープレイはクラシックだけでなく、新世代的アプローチと、この時代に大勢いたギタリストと比較しても全然異なる方向性で、ジョー・サトリアーニやスティーブ・ヴァイが近いが、いわゆるバンドで出てきたギタリスト達の世界とは全然異なった逸材。
「Maximum Security」は当時ドッケンにいたジョージ・リンチとナイト・レンジャーのジェフ・ワトソンがゲストで参加しているが、そこまでクローズアップされる必要性もない程度ではあり、本人のギターと鍵盤プレイを出して成り立ってて、更に曲の展開がよく練られてて聴きやすい作品。それでも飽きるけど、ギターの音を追いかけている分には凄いから聴いていると納得してしまう説得力のあるアルバム。

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