Steve Vai - Passion And Warfare (1990):
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ギターヒーローの座を得てから今に至るまでコンスタントに、そして常にチャレンジし続ける姿勢で追求していくギタリストは多くはないがHR/HM的サウンドではスティーヴ・ヴァイがメジャーで、イングヴェイも近いけどある程度固定的な音ではある。
1990年リリースのヴァイのソロ傑作と名高いアルバム「Passion and Warfare」はHR/HM的に歪んだギターとトリッキーな技を駆使したインスト作品でジャズ界でもポップス界でもなく、日本で言えばせいぜいチャーが思い付くくらい。世界的に見てもジェフ・ベックが当てはまるくらいであまり好まないから知らないけど、一般的には面白い作品にはならず、音楽的にマニアックな部類になるが、この人の場合は見事に昇華されている。
全体感で言えば、サウンドトラックな感じで、主旋律はギターで奏でられるけど、バンドのインストだからギタリスト主体でもなく、歌がないコンセプトアルバムでハードなバンド演奏だから曲がしっかり出来ているし、バンドアンサンブルも見事で、ヴァイの恐るべしギターテクニックが凝縮されている。ジャケットに見られるようにカラフルなサウンドと曲調が散りばめられていて、オシャレなバーで流れるインストではないけど、面白い。
元々そういう人だからこんな作品が出て来てもおかしくないし、ザッパの影響も大きいし、ザッパの枠から離れた所で世界を作ってて、マイク・ケネリーも同じ部類だが、変態的ギタリストは通常はギターに走るけど、音楽に走ってるから素晴らしい作品と評価されている。

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