James Cotton - High Energy (1975):
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ハープでブルースを奏でる人は多くなく、有名どころがその名声を欲しいままにしている。云わずと知れたソニーボーイ、リトル・ウォルター、ポール・バターフィールドになるけど、もう一人有名で変わったサウンドをやっているジェイムズ・コットン。顔立ちがブルースメンらしくないけどさ、マディ・ウォーターズのバックでハープ吹いてるのでその筋では有名。
1975年にリリースされた自身のソロバンドによるアルバム「High Energy」。コレクションにあるのか不思議だが、何十年ぶりに聴いたか、完全にファンクです。リズムがもうその世界だが、要所に入ってくるギターソロはともかくハープソロが完全にブルースだから凄く妙な雰囲気で、このバックのファンキーさにハープの音が似合わない。でも、音楽は何でもありだからどう感じるかだから、後に流行したソウルジャズに近く、それを70年代にバシバシやっていたソウル側の人間ではなく、ブルース側の人間が面白い。ファンクとブルースの接近の面白さを実践してて、ライブ盤「Live & On the Move」もそのグルーブは楽しめる。
王道ブルースのバックを務めていた人間がこういうのをやるのはブルースを知り尽くしたからだろうか、新たな音楽性を見出すのは今のバンドミュージシャンでも同じで、アンダーグラウンドで全く注目されない世界でも挑戦し続けていたミュージシャンもいた。アルバムはそんなに大した作品でもなく、中途半端で難しいけど、過程を考えると重要な作品と思う。

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