Eric Clapton - Slowhand (1977):
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ギターに興味を持って自分で手に入れてから、何からどうやって始めるものかと考える。本来最初はチューニングやフォークから入るけどチューニングはともかく、最初に弾きたい曲を弾くトコから始まる。しかし音は取れない譜面も読めない、タブ譜も高くて買えないし、それ買うならレコード買うしと雪だるま式に必要になりそうなものが増えていた。ギター雑誌を買って、そこにあるわずかな参考事例的タブ譜から曲全体を想像して弾き始めたりしてもコード知らないから音が取れない。ロックの場合はコードも後付で、リフや単音のソロが先でフォーク的なコードを知ってても大して意味が無い。そこまで細かい音を必要とするロックではなかった。苦労したけど色々やって楽しかった。そんな時にギターの神様と出てくるがエリック・クラプトン。当時から興味なかったし好んで聴かなかったけど、神様だからと何枚か聴いた。その中のひとつが今回の「スローハンド」。
今では時代背景も色々と分かっててるけど、最初は知らないし、普通にギターの神様のギターがよく聴けるアルバムと聴いた。最初の「Cocaine」からカッコ良い感じ。でも、「コカイン」をこんなに声を大にして歌っていいのか、と衝撃的だった。時代は一気に飛ぶが、その後クラプトンのライブに行った時に会場全員で「コカイン!」とサビを歌い上げている時には大笑いしてしまった。ヤクの曲をみんなで大合唱とは面白いと。曲は「Sunshine of Your Love」と同じ系統のリフで、アイディア不足かと思ったけどカラッとした感じで良い。ギターで弾いたらすんなり弾けたし、そういう意味であまり興味を持たなかった。次の「Wonderful Tonight」は、結構ギターで弾いた。何となくブルース的に思えたし、途中に入ってくるオブリのギターも勉強になったから。こういうバラード曲でクラプトンのブルース癖が本領を発揮しているから、さすがな部分多い。今回聴いててもそう思う。
問題はこれ以降、全然面白くなかったからギター小僧的にはまるで聴かなかった。今聴いてもスワンプ、レイドバックな音世界の情景と分かるけど、あまり聴かない。そういう意味で今回一緒に来日公演を行ったスティーブ・ウィンウッドとの交流分かる。評論家的に書けば、見事にアメリカのスワンプな雰囲気を英国人のクラプトンがアルバムで発揮した傑作、となるだろうけど、味気のないアルバムの感じ。これがギターの神様の名盤か、と若い頃に思った。今聴いてもそう思うから三つ子の魂百までとは言ったものだ。ただ、アルバムとして聞くと良い作品だと思う。張り切り過ぎてないし、ゆったりと落ち着いて聴ける作品。

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