B.B.King with Friends - A Blues Session (1987):
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B.B.King絡みだと凄いセッションが平気で行われるので、過去最高にインパクトを受けた「B.B. King Blues Session」の映像を見直した。若かりし頃に深夜テレビで見て以来、その衝撃的なセッションに叩きのめされた素晴らしきジャム。決してブルームフィールド・クーパーのスーパーセッションの映像版ではありません。
参加メンバーが凄い。Stevie Ray Vaughn, Albert King, Eric Clapton, Phil Collins, Chaka Khan, Billie Ocean, Gladys Knight, Etta James, Paul Butterfield, Dr. Johnで、1987年4月にロサンゼルスで行われたセッションライブの様子を収録している。中でも絶品もののプレイは二人とも白人のくせにとんでもない歌唱力を持つエタ・ジェイムズのパワフルな歌声にドクター・ジョンのしゃがれ声が絡む、二人だけの世界を完璧に創り上げている涙もののブルースで、見て感動しないはずはないくらいに感動する素晴らしいセッション。後ろでB.B.Kingも感動して惜しみない拍手(B.B.Kingの拍手は右手がグーで左手パーで叩く特徴的な拍手です(余談))。それからレイ・ヴォーンとアルバート・キングのセッション。フレーズ聞いてると似ているのも面白いけど、レイ・ヴォーンの師に対する遠慮がちなプレイもなかなか良い。
一番の聴き所見所は、クラプトンvsBBキングによるギターバトル。間奏で完全にバックの演奏を止めてしまい、二人だけでギターバトルを始めるが、実に興味深いセッション。B.B.Kingが弾くフレーズをクラプトンがその場で同じようなフレーズ、もしくは真似したフレーズを紡ぎ出し、挙げ句はB.B.Kingの得意技でクラプトンが仕掛けに出たりとクラプトンらしいフレーズはないけど、ブルースを愛するギタリストのクラプトンの眼差し取り組みはさすが。B.B.Kingも観客もクラプトンもバンドメンバーも全員がこの一瞬一瞬をスリリングに楽しんでいる様子も伝わってきて凄く面白い。ギター弾くならどこかでこういう突発的なセッションに参加して掛け合いが出来たら楽しいと思う。
もうひとつ重要な事柄はこのセッションがポール・バターフィールドの最後のライブ演奏になった点。60年代ホワイトブルースの第一人者がこのセッションに参加し、ハープでブルースを紡ぎ出した人物の最後としては最高の晴れ舞台になったに違いない。久々にビデオテープを引っ張って見ていたけど調べると2006年に日本盤DVDがリリースされている。

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