Al Kooper / Shuggie Otis - Kooper Session (1969):
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ちょいと漁っているシュギー・オーティスの世界。若かりし頃はブルースに浸かってたけど、父親のバンドで演奏するようになってからは幅広いサウンドを吸収して、ブルースだけではない音楽性の広がりを見せた。更にその幅が広すぎたが故にブルースに立ち返る事もなく、先に発展していった傾向が強い。ミュージシャンの一つの過程がたまたま垣間見れた初期のシュギー・オーティスのブルースプレイと。普通はそういうのは出てこないで完成されてからシーンに出てくるから誤解を与えないで済むけど来歴上しょうがない。
若かりし頃のブルースギターの白熱ぶりが響いてて頼もしかったので、アル・クーパーとのセッションアルバム「Kooper Session - Al Kooper Introduces Shuggie Otis 」も聴いた。このアルバムの存在は知ってたけど、何せマイク・ブルームフィールドとの「スーパー・セッション」があって、その二番煎じ的な言われ方してて、更にそこまでの名盤ではない評論も多かったため、全然通っていなかったアルバム。アル・クーパー単体で聴きたいと思わないし。シュギー・オーティスも知らなかった。今からでも聴けるなら良いかとシュギー・オーティスをひたすら漁ってる中で重要な一枚、15歳のシュギー・オーティスのプレイだ。
A面はアル・クーパーの歌中心のセッションで、マーク・ナフタリンも参加している作風で、シュギー・オーティスはギターソロフューチャーで出て来る。その使い方はマイク・ブルームフィールドのセッションと同じだけど、聴かせてくれるギターが頼もしい。B面はブルースサイドで歌なしのブルースセッションのインストばかりで、最後の「Shuggie's Shuffle」が一番。ペケペケのギタープレイでガツンガツンとカマしてくれます。リズムも無視した白熱のプレイも出てきて、さすがに若すぎるくらいにフレーズの味わいは見事。まだこなれていなくて、セッションは凄いけどキャリア不足感もあってこのアルバム。マイク・ブルームフィールドのセッションに比べるとどうしても評価は低くなる。ただ、それは比較論で、ひとつのアルバムと聴くと面白いブルースギターを展開してて聴き応えある一枚に仕上がっている。

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