Johnny Winter - Second Winter (1970):
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白人によるブルースのスタイルはそれだけでひとつの個性的なジャンルになってるし、それも英国人とアメリカ人の場合では似て非なるスタイルに進化したのも面白い。英国では間接的に影響を受けてて、それを見ていた連中がまた影響を受けての進化で英国らしくなる。アメリカの場合はモロに酒場でやっている黒人ブルースメンのライブを目の前で見て盗み、自分のものにした変わり者の白人連中が出てきて、しかも若いのでエナジーを強烈に受け止めて発散するエネルギッシュなスタイルに仕上がった。
同じような流れでメジャーシーンに躍り出てきたジョニー・ウィンター。1969年アルビノ種、そして100万ドルのギタリストと話題になった超絶ギタリスト。この最初期でベースを弾いているのが後にスティーヴィー・レイ・ヴォーンのダブルトラブルでベースを弾くトミー・シャノンで、そんな古くからブルースシーンで活躍していた人かと改めて驚いた。もちろん歳食っても出来るジャンルだから不思議はないけど、そう考えるとレイ・ヴォーンは凄く恵まれたと思う。ジョニー・ウィンターはファースト「ジョニー・ウィンター」のちょっと垢抜けないブルースアルバムよりセカンドの「Second Winter」の方がロックファンには好まれる。ブルースよりもブルースロック、ギター弾きまくりのギタリストアルバムで、ブルース云々はルーツの話で訴えかけている作品でもない。ただ弾きまくってるアルバムで心地良い。もっと聴かせろくらいにギター弾いてる。スタジオアルバムでここまで弾きまくるのはあまりない。丁度過度期かロックの世界がどっちに向かうか誰も分からない時期、激しいロックがどんどん出てきた1970年のリリースだからこういう作品もあった。この人の場合カバー曲でも何でも自分のモノにしてギャラギャラ弾きまくるので、このアルバムもカバー曲がいくつか入ってる。バンジョーやサックスを絡ませたご機嫌なナンバーもあってすっきりと楽しめる。
アナログ時代はこのアルバム以外に見た事ないけど、3面盤2枚組アルバムです。要するに2枚目のB面に溝が掘られていない珍しいリリース形態だった。レコードはホントにビニールで出来てると思ったくらい生々しい。CDでは当然一枚に収録。
今ではレガシー・エディション2枚組CDがリリースされてて、ボーナストラック2曲はともかくディスク2の1970年4月のライブが相当熱くて初っ端から弾きまくり。この人は弾きまくらないと気が済まないと感心しながら耳を傾けてしまう。これだけ弾けたら気持ち良いだろう。

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