Paul Butterfield Blues Band - East West Live (1966-67):

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 追求してミュージシャンを聴きたいと思うと何でも手を出す。アイドルの追っかけは正にそうだけど、その対象はともかく行動行為はディープなロックリスナーも対象が違うだけでやってる事は同じで、その対象が世間とのバランスによって方向性が疑われる違い。レコード屋でCD見つけて発見するのは面白かったが今はアマゾンで探して片っ端から買えば全部揃うのは羨ましい。

 Paul Butterfield Blues Bandの超マニア向け発掘ライブ「East-West Live」。1996年にリリースされていたからそれだけ市場人気が見込めたのか、聞けばマーク・ナフタリンの発掘音源なので単にカセットテープから起こした金稼ぎの一環かもしれない。それでも大変ありがたい代物で、高校生くらいの時にこの人達にハマってずっと好きだからつい買ってしまう。コイツは実にディープなライブ盤で、オフィシャルでこれ以外見たことがない体裁。バターフィールド・ブルース・バンドの名盤「East-West」に収録のタイトル曲「East-West」のライブバージョンが異なる会場のライブバージョンが3トラック入っているだけ。最初店で見つけた時、は、あの「East West」を3会場分入れてるのか、と不思議に思った。今見ても凄いと思う。凄く興味がそそられたのは1曲目の66年Whisky a Go Goが12分半、2曲目のシカゴが16分弱、最後は67年のカリフォルニアのGolden Bearが何と28分強の演奏で、メンツはブルームフィールドとビショップだから、明らかにバターフィールドが絡んでのジャムセッションと想像が付く。

 こうなるとジャズセッションみたいだから、テーマとコード進行が同じだけでプレイも流れもフレーズも全部別物、時代も違うし熱気も違うし音も違うからひたすらギターを追い掛けて聴ける楽しみがある。どれだけニッチな楽しみか。でも、面白いもので、基本ブルースだけどご存知のように曲がモード的なので淡々と流れて、決してブルースにこだわっていないブルームフィールドの東洋的なアプローチによるギタープレイが軽やかに流れていく。実際は軽やかではないけど、音的には不思議な気分になるフレーズを紡いでくれて、ブルースセッションとかけ離れたモードセッション。曲にも展開があるからそこはブルース流に見事に切り替わっていく。今のところこのバンドでこのメンツでしかこういう曲は見当たらないくらい独自世界が強い。だから28分バージョンも普通に追いかけながら聴ける。よくこんなのオフィシャルでリリースしたものだ。ちなみに音質はカセット録音なので普通の音でライブ盤らしい臨場感、しかも50年前の代物。

 バターフィールド・ブルース・バンドはこういう発掘ソースが幾つかリリースされていて、ハーフオフィシャルライブ盤もあるのでギターヒーロー在籍時代のライブが聞ける。



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フレ
Posted byフレ

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