Gilgamesh - Gilgamesh (1975):
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カンタベリー系の音もそれなりに多様性はあるが、一部非常に酷似している音もある。メンバーが被っているからと思うけど、音だけでは判別しにくいバンドにギルガメッシュとナショナル・ヘルスやハットフィールド&ザ・ノースがある。多分それらのどれかの曲の途中だけを聴かされて、どのバンドだったか?と訊かれても答えられる自信は全くない。
ギルガメッシュ1975年リリースのアルバム「GILGAMESH」。音的にはアラン・ゴウエンの鍵盤とフィル・リーのギターがメロディを奏でる美しい音で、ベースがニール・マーレイ。歌とコーラス担当がアマンダ・パーソンズで、半分以上ナショナル・ヘルス。楽曲と演奏のイニシアチヴを取る鍵盤奏者とメロディを奏でているギタリストが違うのでレベル差はあるが、カンタベリー独特の音を奏でている。ギルガメッシュの方がこのメンツの演奏は先なのでナショナル・ヘルスがギルガメッシュとの言い方が正しい。もうひとつ決定的に似ている音の理由にはプロデューサーがデイヴ・スチュアートだからもある。それは似てくる。
楽曲的にギルガメッシュは大曲よりも組曲構成になってて複数楽曲が展開されていく様相。ドラマ性はあるが、インスト中心に変わりはないので集中して聴かないとハマりきれない。自分もインストモノは好んで聴かないけど、カンタベリー系は普通に聴いている。よくジャズ寄りと言われるが、ジャズっぽいとは思わないし、かと言ってバリバリロックでもない。フュージョンを暗くしてもっと多様な音色を散りばめたような音。やはりカンタベリーはひとつのジャンルになっている。
そしてこのギルガメッシュはナショナル・ヘルスに吸収合併されていくけど、かろうじてその合併劇から外れたメンツに強烈な助っ人、ヒュー・ホッパーを入れてセカンドアルバム「Another Fine Tune You've Got Me Into」を1979年にリリース。音的な構成は似ているけどファーストの方が良い。

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