Boxer - Below The Belt (1976):

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 英国生まれのハードロックバンドはそれこそ数限りなく存在しているが、A級メジャーバンドを渡り歩いた人がいればそこそこ話題にもなろう。オリー・ハルソールとマイク・パトゥーはタイムボックスで知り合い、バンドをPattoに変えて一緒にプレイし、数年の間だけ袂を分かって仕事をしている。この間オリー・ハルソールはテンペスト在籍。そこからオリー・ハルソールとマイク・パトゥーは合流してボクサーを結成。1975年にはまだプログレレーベルだったヴァージンからインパクト満点のジャケット「Below the Belt」でデビュー。しかもドラムはメイ・ブリッツやベックと一緒にやっていたトニー・ニューマンを配し、ベースはVDGGにも関わっていたキース・エリスが参加した正に英国B級ハードロック路線の職人が集まったバンドで、楽しみと期待が一杯詰まったアルバム。

 ジャケットを手に取ると案の定衝撃的だったのが最初の感想です。それはともかく、中身の方が楽しみだったけど、これが一辺倒ではいかないハードロックで構成されたアルバムで実に英国B級的センスに満ち溢れた作品。きっと今のバンドがどこかで取り上げてカバーしたら凄くカッコ良い曲となって生まれ変わり、もっとボクサーが有名になるかもしれない曲が多く詰め込まれている。シンプルに4人のプレイが中心で所々鍵盤もあるけど中心はオリー・ハルソール。線は細いけど荒々しく歪んだSG独特のギターの音色にパトゥーのこもり気味だけどシャウトされている熱い歌声が被って悪くない。ただ、どうしても曲調に激しい切り替えがなくイマイチ売れないバンドの位置付けに甘んじている。好きな人は好きだし自分も嫌いじゃないけど、もうちょっとカッコ良い曲が欲しい。そんなこと言ってては英国B級は聴けないのでガタガタ抜かしてはいかん。

 結局この後二枚出して自然消滅したが、この二人のコンビ作品はどれも取っ付きやすいくて面白い。パトゥも変なリフが多いけど基本的にシンプルなハードロックだし。





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フレ
Posted byフレ

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