Kevin Ayers - Confessions of Doctor Dream & Other Stories (1974):
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オリー・ハルソールのもう一人の相棒として知られている、実際には多分逆だが、ケヴィン・エアーズの相棒として知られているオリー・ハルソールもいるが、そのケヴィン・エアーズの名作と誉れ高い「Confessions of Doctor Dream & Other Stories」も1974年にリリースされている。オリー・ハルソールはこの時期は忙しくて環境が目まぐるしく変わっただろう。「Confessions of Doctor Dream & Other Stories」がケヴィン・エアーズと一緒にやり始めた最初の作品だったので、その変化もあっただろうし、以降長く続く関係になるとも思ってなかっただろう。
1974年にリリースされたケヴィン・エアーズ5枚目のソロ作品「Confessions of Doctor Dream & Other Stories」は、完全に独自路線で展開するオリジナルな世界感が本作でも炸裂している。そこに見事なまでのゲスト陣が大活躍の図式だが、果たしてここまでのゲスト陣を集められるのは人徳人脈。凄いです。メジャーな人たちはさほど見つからないが、英国アンダーグラウンド筋ではホントに見事な面々が揃っている。Wikiから抜いてみるとざっとこんな感じ。
• Kevin Ayers - Guitar, Vocals
• Mark Warner - Guitar
• Cal Batchelor - Guitar
• Rupert Hine - Keyboards, Producer
• Mike Moran - Piano
• Steve Nye - Organ
• John Perry / Bass
• John Gustafson - Bass
• Michael Giles - Drums
• Mike Oldfield - Guitar
• Nico - Vocals on "Irreversible Neural Damage"
• Geoff Richardson - Viola
• Mike Ratledge - Organ
• Ray Cooper - Percussion
• Lol Coxhill - Alto Saxophone
• Henry Crallan - Piano
• Ollie Halsall - Guitar
• Rosetta Hightower - Vocals
• Hulloo Choir - Vocals
• Trevor Jones - Bass
• Sean Milligan - Vocals
• Sam Mitchell - Guitar
• Doris Troy - Vocals
• Joanne Williams - Vocals
• The G'Deevy Ensemble - Percussion
凄いです。冒頭の「Day By Day」からしてドリス・トロイのファンキーな歌声とベースがブイブイしてて、これ誰だよ?と思うとジョン・G・ペリー。キャラバンやカーブド・エアーのあの人で、そういえばこの人が入るといつも音が黒くなったと言われるが、なるほどと思う。そしてドラムも軽やかに良い感じと思うと元クリムゾンのマイケル・ジャイルズ。もう皆でやりたい放題だけど、そこをケヴィン・エアーズは上手く歌ってる。サウンドは基本的にヒッピー精神旺盛なので明るいし、冗談みたいにフワフワしてるからシリアスさがなくて掴み所もない。かと言って軽くないからこれまた不思議で、どうやってこういう曲をコンポーズしているのか気になってくる。一転して雰囲気がまるで異なる「It Begins With A Blessing」はシンセから始まるニコの世界。何故にケヴィン・エアーズのこのアルバムに入れる必要があるのか?と思うが、ケヴィン・エアーズの歌声が入るとこれがまた不思議に優しくハマるので、ウマが合ったこの人達のタッグ。だからあのライブアルバム「悪魔の申し子たち」が実現してしまったのか。それと気になってるのがジョン・グスタフソンのベースプレイ。この人が参加しているのが面白くて、やはりQuatermass~Hard Stuffの人です。どんな人脈でここ参加するハメにと思うと面白いです。恐らくレーベル繋がりだろう。

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