High Tide - Sea Shanties (1969):
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ここのところ英国まみれになってB級路線も久しぶりにアレコレ聴いているのでかなり本人ハマってしまって、時間の無い中で楽しんでる。昔はどれもこれもある意味プログレだという認識で聴いていた部分もあったけど、改めて聴き直してみると、何となくハードロック要素の強いバンドやプログレ、サイケ風味、フォーク、アシッド?とか色々あるなと。細分化して聴かないとダメか、と思ったりした。好みなのはハードロック系統のB級バンドで、しかも1970年から71年の間くらいだから凄い密集度だ。
今日はちょっと遡ったところでデビューしたバンドを書いてみよう。1969年リバティーレーベルからデビューしたハイ・タイドは60年代末期の最後のヘヴィロックバンドで70年代にも通用したハズの音を69年から出していた。この時期の一年の差は凄く大きいので、こういう書き方になってしまうけど、たった一年の差である事に変わりはない。
ファーストアルバム「Sea Shanties」を聴くと、初っ端からとんでもなくヘヴィーで粘っこい歪み方をしたギターの音が強烈に耳に刺さってくる中へ更に追い打ちをかけるように狂乱のバイオリン攻勢だ。ちなみにギターはトニー・ヒルで、バイオリンはサイモン・ハウス。前者はMisunderstoodでギター弾いてた人、と言っても全く認識されていないと思うので説得力がないけど、サイモン・ハウスは結構メジャーな人だろう。このバンドは70年にもセルフタイトルのセカンドアルバム「High Tide」をリリースしてて、セカンドアルバムはファーストほどヘヴィーな音じゃないけど、バイオリンが更に凶暴に暴れまくっている全3曲しか収録してない作品で完成度は凄く高い。そこでバンドは終わってしまうので、サイモン・ハウスはホークウィンドへ転籍するが、最も有名な仕事は多分デヴィッド・ボウイのツアーメンバーとして参加したことだ。そんなメンバーで結成されたハイ・タイドだが聴けば一発、多分誰もが唸ると思う。60年代という括りで見たらここまでヘヴィーな音を出せたのはブルーチアーくらいじゃないか?それにバイオリンだから、別に聴かなくても人生損するほどじゃないけど、心から重い音とはこういう音を指すのだろう。
CD時代に突入してもなかなかリリースされなかった作品で、海賊盤が横行していた。アナログはとんでもなくレアアイテムで、英国でも割と早くからレア物になっていたらしく、何回か見かけた事はあったけど、もちろん高嶺の花で海賊盤CDとは知らずに見つけて喜び勇んで入手して聴いたのが最初でぶっ飛んだ。今はしっかりアマゾンにあるから幸せな時代です。

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