Small Faces - From the Beginning (1967):
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イアン・マクレガンとロン・ウッドの仲間意識は割と強かったようで、そもそもはフェイセスからだろうけど、その前からかもしれない。それで容易にストーンズとスモール・フェイセスが繋がってしまうのもこれまた面白い。世代的には若干ストーンズの方が早い程度だけど、インパクトのあるサウンドは圧倒的にスモール・フェイセスの方だったと思う。いや、分からないけど。
スモール・フェイセスのセカンドアルバム「From the Beginning」を聴いてみるが、そもそもデッカからイミディエイトへとレーベルを替えて、デッカが勝手に残された音源をまとめて編集して発表したアルバムなので、果たしてアルバムと言えるかどうか難しい所もあるが、だからと言ってこの頃のシングルヒット狙いのアーティストの考え方からしたら一曲一曲が良ければ良いから、こういう編集盤でも曲そのものは全然楽しめる。しかしジャケットからしてファースト「The Small Faces」と同じフォトセッションでの写真だし…。
「From the Beginning」は時代的には丁度サイケデリックも挟み込む頃の1966-67年頃なのでそういう音も出ているけど、一方では当然モッズバンドとしてソウルフルでパンチの効いたスティーヴ・マリオットの歌声が圧倒的に響き渡る曲も多い。そしてなんと言ってもメロウなソウルバラードを歌い上げた曲は痺れます、本気で。アルバムで言えば最初からデル・シャノンのあの「Runaway」という有名なカバーで巧さに痺れるばかり。そういう意味でカバーソングの秀逸さで言えばマーヴィン・ゲイの「Baby Don't You Do It」も凄い。他のバンドもこれはカバーしてるけど、スモール・フェイセスのカバーは原曲を見事に意識したものでカバーの仕方が違う。それはもうビートルズで有名な「You've Really Got A Hold On Me」もそうだ。
そしてスモール・フェイセスとしての傑作は「All Or Nothing」という名曲だけど、マリオットはやっぱりかっこ良いなと。ルックスも良いし、それでいてこの声はぶっ飛ぶ。自分的には結構「My Way of Giving」も好きで、どこか可愛い曲だけど気合いと想いがたっぷり入ってる。この頃のビートバンドの曲は一曲一曲に入る気合いが違うから。
黒い音楽は基本的に苦手だったけどこのバンド聴いてからはきちんとと追求したくなった。ビートルズのカバーからも入れたけど、ちょっとメロウ過ぎたので、ザ・フーかスモール・フェイセスから、そういうのを聴くようになった。ブルースはもちろん大丈夫だけど。

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