Bobby Keys - Bobby Keys (1972):

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 寒くなると訃報がいくつか舞い込む。自分の周辺でもあるけど、ロックの世界でもそれは同じなのか、幾つかの訃報を目にすることが多くなって大抵はそうかって思う程度だけど、意外とショックだなと感じる場合もあったりする。ひとつの時代の終わりをしみじみと感じた訃報もあったりするので、もうそういう時期に入ってきてるのは間違いないが、別にそんなに想い入れがあったワケでもないし、サイドメンだったのにこれほど注目される人も珍しいのかもしれないボビー・キーズ。

 1972年のソロ唯一作「Bobby Keys」は、ストーンズと絡み始めてしばらくしてからのソロアルバムでちょっとそっちの系統かと思いきや、もっとディープなロックの人脈連中たちが参加しまくっている一大セッションアルバムに仕上がっています。レスリー・ウェストのギターなんてもう聴いててすぐ分かるし、ジョージやデイブ・メイソンも弾いてるし、そのヘンではマウンテン絡みのパッパラルディとクラウス・ヴォアマン、ジャック・ブルースとビートルズ、クリーム人脈、もちろんデラニーのメンツも手伝ってるから、ほとんどその辺の連中の一大セッションアルバムみたいになってる。何せ歌が要らないワケで…要らないと言うか入ってなくて、曲調はホントにロックなセッションしてるだけ。サックスプレイヤーだからと言ってジャズをやってるワケでもなく、普通に歌のないロックな音のセッションで、そりゃもちろんメロディはサックスで吹いてるけど、特徴的なメロディでもなく、うるさめなBGMだなと言うくらい。その分セッションしてる連中の個性が前に出て来るから、さすがだなとの話。

 しかしこの頃は割とセッションアルバム的な作品がリリースされてたようで、ニッキー・ホプキンスのソロもそんな感じだし、もっとも普通にそうなるのはある。しかしボビー・キーズはアメリカ人、テキサスメンだな、とこういう作品を聴いてると思う。メンツがコレだからそんなに目立たないけどやはり抜けたアメリカな音で、マウンテンやデラニー系が強く出るからかもしれないが、それでも英国ロックからの影響もありみたいな音でサックスは明らかにメロディも含めて抜けててアメリカ的な名盤とは言われないけど、結構面白い時代を反映したセッションアルバムだと思う。



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フレ
Posted byフレ

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