Faces - Coast To Coast/Live (1973):
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ショップに入ると、何やら聞き覚えのあるメロディと声がBGMで流れてて、こういう所で予期せぬ音楽に出会うとご機嫌になるが、Facesの「Stay With Me」だった。このタメの効いたノリが堪らなくかっこ良くて、しばらく聴いてなかったから余計に響いたがシンプルなR&Rはやっぱり良い。
オリジナルアルバム的には名作三枚目の「ウマの耳に念仏」に収録されているけど、BGMで流れてきたバージョンがライブだったので、ロニー・レイン脱退後、即ち山内テツが加入した後のライブアルバム「ロッド・スチュワート & フェイセズ / ライヴ」からだった。自分がFacesを初めてまともにアルバムで聴いたのがこの「ロッド・スチュワート & フェイセズ / ライヴ」で、ロックに目覚めてFacesの名を知る頃にはFacesのアルバムは全然手に入らない頃に唯一この「ロッド・スチュワート & フェイセズ / ライヴ」だけは見かけたので聴けた。その割にはイマイチかな、と若気の至りの頃は思ってたけど、しばらく聴いているとフムフムって感じでR&Rを楽しむようになる。どうしてもロッドのソロ曲に違和感があったみたいだが、今じゃロッドのソロ作も大体聴いて知ってるし、それこそFacesとロッドの境目もなく楽しめるライブアルバムで良い。
Facesとロッドのソロからアチコチ散りばめられて好き勝手にライブで演奏しました的なライブが詰め込まれてるから、この頃のFacesがよく分かり、ロッドの勢いとロン・ウッドのギターとイアンのピアノはかなり上機嫌だが、どうしてもドラムのドタバタさと山内テツ氏のベースが浮き気味な面は否めない。ライブで生で聴いている分には全然楽しめるライブだったことは間違いないけど、そんな細かい事にこだわらずに楽しもうのスタンスで、こんなにシンプルで唯一無二のロッドの歌声とノリのR&Rバンドだから凄い。それにしてもジミヘンの「Angel」を全盛期のロッドが歌う奇跡のようなカバーが涙を誘うし、その後の「Stay With Me」のかっこ良い事。好きだね、この曲。グイグイと迫るヘタウマギターとロッドの歌声に、このドライブする曲調にアルバム最後はジョン・レノンの「Jealous Guy」だ。実際のライブの曲順は知らないが、ロッドの歌だから素晴らしく、Facesはヘンに器用だった。
なんて感じでR&Rと言いつつもロッドの曲が結構入ってるので割と聞かせる曲も多く、期待したほどR&Rばかりじゃないが良い曲ばかりなのは確かだ。今でもあまり評価されていないアルバムだけど悪くないし、数少ない音源の中で全盛期にリリースしたライブアルバムだで時代の空気はパッケージされている。

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