Lord Sutch & Heavy Friends - Lord Sutch & Heavy Friends (1970):
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凄いメンツを揃えたアルバムは多数あるけど、今や歴史上の人物にまでなってしまうメンツをここまで揃えてしまう人はそんなに多くないだろう。ロイ・ハーパーが玄人志向であったならば、こちらはど派手志向とでも言うべきか。もっとロック的なハチャメチャさが強くて、その分アルバムの楽曲レベルはさほど大したことない世界だが。
知る人ぞ知るロード・サッチ・アンド・ヘヴィー・フレンズと題されたアルバムが1970年にリリースされている。そこに参加しているメンツはJimmy Page, Noel Redding, Jeff Beck, John Bonham, Nicky Hopkinsなどなどで、ちなみにセカンドアルバム「Hands of Jack the Ripper」はKeith MoonやRitchie Blackmoreなどが参加してる幅広いメンツ。とにかくこのファースト「ロード・サッチ・アンド・ヘヴィー・フレンズ」を聴いてみると、冒頭から安っぽい英国B級ロックみたいなチープなハードロックが飛び出してくるが、そんなチープな曲を演奏しているのがJimmy PageとJohn Bohnamで、ボンゾのドラミングは一発で分かる音。もちろんギターもソロフレーズはそのままだからどう聴いてもJimmy Pageでしかないし、次の曲はKinksみたいな音で、これもJimmy Pageとボンゾが参加している安っぽい英国ロックで面白い。Zeppelinの布陣と云えどもこうして参加する演奏だけのものだとチープになるので、改めてバンド単位の凄さを実感する。
このセッションはLord Sutchが仲間にアルバム作るから参加してくれと要望を出して、ノンクレジットの条件にも関わらず思い切り名前がクローズアップしてリリースされた代物で、その後の彼等の関係がどうなったのかは知らないけど、さぞや話題になっただろう。Lord Sutchの歌はアーサー・ブラウンみたいながら、実は歌手でもなさそうなので単にお祭り騒ぎの大将だったようだ。
結構切り出した曲がオムニバスアルバムに収録されてる事も多く、80年代はこのアルバムは入手不可能に近かったが、編集盤で何度かリリースされていた。元ネタが「ロード・サッチ・アンド・ヘヴィー・フレンズ」とはあまり意識せずに聴いて、後にこの作品があるのを知ったので、参加メンバーだけ見ればレコードを手に入れたくなるのはしょうがない。英国ハードロック史に残るセッションアルバムです。

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