Paul Rodgers - Cut Loose (1983):
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偉大なるボーカリスト、それも今でも現役で全盛期と変わらない声を聴かせてくれる人はそうはいない。ロック系ではハイトーンボイスは当然陰りが出てくるので難しく、ミック・ジャガーもある意味全く変わってない人に分類されるかもしれない。
ポール・ロジャースの1983年リリースの初のソロアルバム「Cut Loose」がリマスタリングされてリリースされていた。もっとも買い直してはいないけど、そこまでの作品だったかなと改めて聴いてみた。
マルチプレイヤーと言う程でもないけど全部自分で演奏した作品で真のソロアルバム。ドラム叩いてベース弾いて鍵盤も弾いてギターも数本重ねて、もちろん歌っているから、曲がきっちりと出来上がってないと出来ないけど、プライベート録音でしっかり作ったらしい。ギターはソロも含めてかなりエモーショナルなプレイしていて結構良くて、多分使ってるのはストラトだろうけど、その枯れ具合が良い味出してる。さすがにドラムはちょっと弱いので勿体ないけど、バックの演奏はそれなりながら、歌は流石に特別で、この歌を聴かせるためのアルバムだから素晴らしい。曲もポール・ロジャースらしくて軽快なハードロックから静かに歌い上げる作品やゆとりが見られる味わいある風味などと多様で、やはりこの人はブルースロック好きで、バドカン路線はこの人の趣味だと改めて思った。
ジャケットも力入ってないし、セールスも大してプッシュされなかったし、内容もバドカンやフリーほどではないけれどソロアルバムとしてアピールした狭間的な作品だが、この辺の曲はライブで聴けるだろうか。ちなみにこの後ARMSコンサートに出てThe Firm結成へと進む一つの節目的作品。

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