Dr.John - Gumbo

5 Comments
 いわゆるロックサウンドからかなり逸脱してきてはいるジャンルなのだが、この人の存在自体がかなり不思議な位置にあって、割とブルース系統の絡みもたくさん出てくるので、まぁ、やっぱりアメリカンルーツミュージックを受け継ぐべき代表的な人なんだろうなぁと漠然と思っている。それこそケイジャンとかアメリカ南部のルーツミュージックを基礎とした作品を出している人なのであまり多くを知っているワケじゃないので悪しからず~。

ガンボ no image

 ドクター・ジョンの1972年の傑作「ガンボ」。ニューオリンズサウンドというのかその辺のをゴッタ煮にして彼独特のしゃがれ声でスパイスをふるった作品。なんつうのかな、民族的なサウンドがベースにはなっているけどやはり現代風味がまぶしてあるおかげで聴きやすくなってる。でも音楽の方は全くこの人以外ではあまり耳にすることの多くない土着的サウンドで、今ならどこかの1000円CDとかでアメリカンカントリーとかケイジャンとかってので売ってるかもしれないけど、そんなに原始的なのじゃなくってね、やっぱ継承者の仕事でもあるわかりやすさをきちんと出しているってもんだ。ニューオリンズってジャズやソウルの街ってイメージなんだけど、確かに黒っぽい香りのするサウンドの骨子にドクター・ジョンならではの白人らしさがあって、だからこそ伝えやすくなっている。そういう意味ではホワイトブルースが出てきた時と同じく白人が黒人の音を出すことで白人に広げていく、みたいなもんだな。そのせいか以降民族音楽的な分野っていうのはあらゆるロックの世界で広がっていって、融合が始まるワケだからさ。そういう意味ではストーンズの「悪魔を哀れむ歌」ってのは早かったんだろうね。

 明るく楽しい音、そしてジャケットからも想像できるように広大で壮大な音。ジャズともブルースとも言えないけど音からするに言いたいことは同じなんだなぁと痛感する。もっともかなり明るく仕上げているんだけどね。そんなサウンドも新たなる楽しみになると幅広がるねぇ…。ピアノってこんな風に弾けると楽しいだろうなぁ。

関連記事
フレ
Posted byフレ

Comments 5

There are no comments yet.
リュウ  

このアルバムはもちろんお気に入りです!!
この人はブゥードゥな感じのも至ってお気に入りなのですが、このアルバムは毛色がちょっと変わっていて明るいっ!

それもググッと来るんですよね♪
確かにピアノこんなに弾けると楽しいでしょうね♪

2007/06/14 (Thu) 00:22 | EDIT | REPLY |   
jerry  
こっそり、集めています・・・・

ストーンズのハーフタイムショーを楽しみにスーパーボウル観ていた時、試合直前の国歌斉唱で、アレサ・フランクリンが歌ったんですが、ピアノで伴奏つけたのが、DR.ジョン!感動して鳥肌立ちました。 生ドクターは、ストーンズ以上に濃いです。なんだ、あのすごい存在感は。

最近、手に入れた98年の『Anutha Zone』は、アビーロードスタジオで録音した音源が半分あって「おっ!」と思ったんですが、2曲でポール・ウェラーがギター&ハーモニーで参加していて、またまた腰抜かしました。

2007/06/14 (Thu) 09:51 | EDIT | REPLY |   
わらしべ長者  
TB貼らせていただきました

いつも拝見させたいただいております。
音楽わらしべ長者と申します。
以前ライクーダーのときに、相互にTBさせてもらったものです。

Drジョン大好きです。アルバム全曲が僕の体に入っている位好きなアルバムです。

相互にリンクできたらよろしくお願いします。

2007/06/14 (Thu) 12:44 | EDIT | REPLY |   
ocean  
コロコロと…

良く転がるピアノの音色と、アクが強そうでいて、意外と耳馴染みの良い Dr.ジョンのしゃがれ声 … New Orleans 万歳! といった感じです♪

過去記事を TB させていただきました。よろしくお願いします!

2007/06/14 (Thu) 23:38 | EDIT | REPLY |   
フレ  
ども♪

>リュウさん
ヴードゥー的ってのはありますねぇ、この人かなり変わった雰囲気持ってますもん。ピアノはねぇ、特筆モノで実に個性的♪

>jerryさん
それは凄い組み合わせ!アレサって最近アチコチで歌ってるなぁ…こないだWWEのレッスルマニアでも歌ってたような…。ポール・ウェラーってこの辺の音好きなんでしょうね。スタカンから見ると憧れの音って感じでしょうから不思議はないけどDr.Johnがそういうのを受け入れてしまうってのも面白い。

>わらしべ長者さん
どもども♪ そのライ・クーダー、しっかりと次記事で書いてました~。これからもよろしくお願いします。

>oceanさん
転がるピアノ、ってのいいですね。あのしゃがれ声がこれまた切なくてよかったりいいっすね~。

2007/06/16 (Sat) 17:59 | EDIT | REPLY |   

Leave a reply

Trackbacks 4

Click to send a trackback(FC2 User)
この記事へのトラックバック
  •  Dr. John
  •  来ているんだか、来ないんだか、良くわからない台風のオカゲで、湿度の高い天気。本社まで歩いて15分の生き帰りだけで、汗が引かない最悪な昼間でした・・・・。オマケに幹線道路歩いていくものだから、排ガスの臭いも充満し
  • 2007.06.14 (Thu) 00:19 | その日暮らしの音楽日記
この記事へのトラックバック
  •  極上の練習用名盤
  • ガンボ/ドクタージョン(1972)さかのぼってマリアマルダーの「オールドタイムレイディ」にマークレベナックと言う別の名前でゲスト参加しているドクタージョンみんなが知っているであろう代表作をあえて紹介します。自分の所属しているバンドは随分長い間やらせてもらってる
  • 2007.06.14 (Thu) 12:39 | 音楽わらしべ長者
この記事へのトラックバック
  •  Dr. John / Gumbo ('72)
  • ドクター・ジョン 『ガンボ』たった一度だけですが、会社の研修旅行でアメリカ本土へ渡ったことがあります。1週間で、カナダに近いミネソタ州ミネアポリスからシカゴ、ニュー・オーリンズと南下し、そこから一
  • 2007.06.14 (Thu) 23:32 | There's One In Every Crowd
この記事へのトラックバック
  •  Iko Iko / Dr.John
  • 今回の 名曲の壺 は Louisiana 州、New Orleans からお届け!ニューオーリンズといえば、JAZZ, New Orleans Funk, Dexieland Jazz で有名、ということで、Dr.John の "Iko Iko" を紹介!昨年(2006年) の Super Bowl で、Aretha Franklin, Aaron Neville と共に国
  • 2007.07.06 (Fri) 21:20 | 名曲の壺 - Fishin 4 Groove -