Andy McCoy - Building On Tradition (1995):
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ジョニー・サンダースが生きていればこうだったと思わせるアンディ・マッコイはロックンローラーそのままの姿で生きている人だが、ジョニー・サンダースの二番煎じでもなくジプシー気質でおしゃれで作曲もギターの才能もある天才肌。来日公演の延期でソロ来日公演が待たれる所だがその合間に一枚…。
アンディ・マッコイが1995年にリリースしたソロアルバム「Building On Tradition」の国内盤はエイベックスからリリースされている快挙でジャケットも輸入盤とは異なるが、センスが良いのは日本の人気の象徴で、聴けば普通にハノイ・ロックスのアルバムと感じられる一枚です。これでマイケル・モンローが歌っていればそのままと思える程にハノイ・ロックス的な音を詰め込んだ作品で、アンディ・マッコイが歌う事を前提にした曲ではなく、普通に作ったらハノイ・ロックスと同じ音になった作品。当然ハノイはアンディ・マッコイのバンドだったと証明されている。ただ、マイケル・モンローがいないから自分で歌ったけど、少々無理があって、ヘタとかダメではない味の問題。アンディ・マッコイの歌も味があって好きだけど、マイケル・モンローに歌わせたいと思える曲が多く、アンディ・マッコイもそう思っていただろうし、本人も「ハノイ・ロックスが新しいアルバムを出すならこれだ」と言っていたくらいの作品で、滅茶苦茶良い出来映えだから、単なるソロ作品で出すには勿体ない傑作。
初っ端からロックンロールで、アルバム中何曲もハノイ・ロックスのメロディセンス=アンディ・マッコイのフィンランド的歌メロセンスが入ってて、才能の豊富さを物語っている。バラード「Unconditinal Love」も泣けて来る一方でカッコ良いR&R曲の「Born Again Electric」もあり、「Foxfield Junction」は凄く可愛くて面白い。「Heartattack」はハノイ・ロックス時代から温めていた曲で、ハノイ・ロックスの未発表曲集アルバム「Lean on Me」にデモテイクが入ってるから多少知られていた楽曲で、9曲目「Dreaming of Japan」は日本からアンディ・マッコイに送ったラブコールのお返し曲で、イントロにお琴の音色が入った東洋的な感じを出している。
しかしアンディ・マッコイの多様な音楽性を全て出した色々な音楽が詰め込まれて、しかも全部ハノイ・ロックスらしく、何回聞いても楽しめるナイスな作品だから、決して名盤ではないけど傑作でツボにハマるロックンロール。ちなみにこの人の奥さんはジョニー・サンダースの従姉妹で、それもロックンロールな人生と思うが、面白い巡り合わせ。

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