Ramones - Rocket To Russia (1977):

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 ファーストアルバム「ラモーンズの激情」はパンクスのバイブルとして十二分に語られているが、それ以外のアルバムは結構まともな解説が少なく、また、ラモーンズをきちんと整理して制覇しているファンも少ない気がする。ベスト盤さえ手に入れればそれで良い面もあるから、リスナーはアルバム単位で音を考えないかもしれないが、自分はアルバム単位で考えるから悩ましい。

 三枚目となる「ROCKET TO RUSSIA」は、タイトルでロシアのライブ盤と思った自分が間違いで、ラモーンズ史上で最もポップでキャッチーでバラエティに富んだミュージシャンらしいアルバム。どれも3分以内はポップな要素だけど、決して速い曲ばかりではなく、ウケやすいメロディがキャッチーに歌われていて、パンクな反抗的なロックではない。しかしラモーンズだから許されるアルバムが「ROCKET TO RUSSIA」。

 ちょっと驚いた。ラモーンズはもっとストレートなパンクと思ってたから、こういうキャッチーな作品に出会うと思わなかったが、これで今のアメリカのパンクバンドのルーツ、メロコアの流れも分かる。しかし、77年にこういう音出してて、以降あまり出てこなかったのは単にアングラだったからか、新鮮な発見があったラモーンズの「ロケット・トゥ・ロシア」。ベスト盤だけでは分かりにくいバンドの姿がよく見えるし、ビーチボーイズの「Do You Wanna Dance」もカバーしていながら、全くアルバム内で浮いていないハマり方。イメージと音の違いが楽しめる深いバンド。



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フレ
Posted byフレ

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