MC5 - Kick Out The Jams (1969):

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 ガレージサウンドが過激になると後にパンクと呼ばれるサウンドの母体となったのが通説だから、元祖パンクサウンドは大体ガレージバンドだった。英国ではそもそもThe Whoもパンクだったし、英国パンクバンド全員がThe Whoは好きだったのも有名な話だが、アメリカはその辺だとブルーチアーが最右翼に映る。それとイギーのストゥージーズと同郷でミシガンを騒がせて世界に出てた元祖パンクバンドのモーターシティファイヴ=通称MC5がいる。

 1969年リリースの「Kick Out The Jams」はデビューアルバムにしてライブ盤と画期的なスタイルで出てきたが、収録されている音質がワイルドな1968年のライブだから今のかっちりした音ではなくライブ感溢れる音でぶっ飛ぶ。もしかしたら客席録音盤と思うくらいワイルドでナマナマしく、演奏レベルは超越してて、ただバンドの持つパワーをひたすらぶつけてくるガレージサウンドでパンクではないが、キャッチーなサビやメロディをハードなバックの音の中に持たせてメロディはしっかりしてるさすがにアメリカのバンド。

 この「Kick Out The Jams」は凄いアジテーションと熱い演奏とパワーで攻めてくるのでガレージパンクの世界ではバイブルになるけど、単なる怒りだけでバンドの音が構成されているからか、世の中的な名盤扱いと自分の価値観の差を感じる一枚でもあり、初期衝動だけでは楽しめるがアルバム何度も聴くほどのアイテムには感じていない。ナマで見たら違うだろうが、まだガレージパンクの本質とMC5の凄さを身に染み入るほどに取り組めていないか。それとも好みではないか。時代の古さを感じずに素直に音のハードさに集中して楽しんでみよう。





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フレ
Posted byフレ

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