Procol Harum - Broken Barricades (1971):
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プロコル・ハルムと言えば「青い影」だったが、英国にハマるとそうじゃないプロコル・ハルムがあって、ロックバンド的に面白い中期に出会う。チョコチョコと探して中古で簡単にLP見つかったので聴いたけど、「Broken Barricades」だけはあまり見かけなかったから随分後になった。
1971年にリリースされた5枚目のアルバム「Broken Barricades」は、ロビン・トロワー離脱前の作品で知られているがこんなにハードに歪んだギターでロックやってると聴いてびっくりの音。クレジット見ると、前作でハモンドオルガン奏者が脱退してるので「Broken Barricades」は普通のバンド単位のメンバーしか残っていないが、そのくせシンセサイザーまで入れてるから豪勢な音作りになってるが、その辺はキース・リードの好みだろう。アルバム全体で聴けばクラシカルで荘厳な雰囲気に包まれたゲイリー・ブルッカーのくぐもった歌声は変わらないが、ロビン・トロワーが大活躍するハードエッジなギターの曲もあった。
それでも、1971年にアルバム5枚目のベテランのバンドの音だから、時代に合わせて色々と変化を求めて、冒頭の「Simple Sister」から感動的なB.J.ウィルソンのドラミングの豊かさを耳にする。Led Zeppelinのボンゾに匹敵するドラマーは、B.J.ウィルソンかFairport ConventionのDave Mattacksと思っているが、面白いし重くて迫力ある。アルバムミックス的にそうなってないけど楽しめる。
世間一般で言われているほど方向性を180度変えたアルバムでもなくて、そういう曲もあるけど、せいぜいギタープッシュしたくらい。相変わらず濃厚な霧の中の音だし、ゲイリー・ブルッカーの歌声がバンドを支配しているので一貫性が出ている。その半面ロビン・トロワーの歌っている曲はかなりヘンなので、ギンギンハードロックではない面も中途半端でアルバムは散漫な印象。

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