The Nice - Five Bridges Suite (1970):
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クラシック風味なら、と考えてみれば目の前にEL&Pだが、面白味に欠けるのでThe Niceにしとこうと安直に登場。英国ロックものは何となくから思い付くくらいに知っているのでチョイスが楽で、昔散々聴いたから久々に聴くも音源もあるけど、シンプルに言えるのは大体どれも完全に覚えてない。音を記憶し切れる脳ではないのは昔から認識していたが、改めてそう思った。昔からあるアルバム聴いて、聞き覚えあったり、全然聞き覚えないのもあったり、また全部覚えてる作品もあるから好みと記憶はリンクするが、印象と記憶はリンクしない。美しく流れていく音楽は全然覚えてなくて、ちょっと引っ掛からないと流れるようだが、集中して何度か聴けば印象にも残る。
The Niceの「Five Bridges Suite」もその類いで、明らかにクラシックを演奏しているバンドでそういう側面から聴けば物凄い名盤と語られているし、実際聴いててもそう思うが、流れてしまうタイプの音楽だったので何となくの記憶でしかないまま聴いている。オープニングからしばらくは完全にクラシックの音で、既にうんざりして、途中からバンドの音になるけど、冒頭のクラシックの音の方が全然起伏に富んでてカッコ良い。途中から中途半端なバンドの音で歌が入ってもダサいとしか思えないが、キース・エマーソンの卓越した才能は突出しているので、そこまで聴いてなかった自分が悪かったが、良い意味で明らかに浮いてるキース・エマーソンは、他のイモくさい楽器や音やテクニックに比べて圧倒的にA級のセンスが光ってる。天才とはこういうものだ。だからThe Niceにいるのがもどかしくなってしまったと。
対等に渡り合えるミュージシャンとバンド組みたい、それが出来たら面白いと葛藤したと思うが、その前に才能を世間に知らしめないと進めないステップがあり、楽曲はポップスやロックの世界では全然面白味もなくて、名盤とも思わないけど、明らかに突出している鍵盤とアレンジがユニークで、キース・エマーソンを知らなくて聴いてても鍵盤にしか耳が行かないジャケットの色合いが美しいアルバム。

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