Duran Duran - Seven And The Ragged Tiger (1983):
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「懐かしのエイティーズ」なんてフレーズでしばらく前に巷を賑わせていたが、リアルタイムでまともにその時代に洗脳されていた自分は単純にひとつずつの曲にそれぞれ何かしらの思い出があったて、世間と波長を合わせる事はないが密やかにレコードやカセットテープで持っていた音源をCD媒体で入手しやすくなった環境に甘んじて集め直していた。聴き直す度にそれぞれの思い出が甦ってきて楽しいやら嬉しくないやら。そんな若かりし時代は大して長くはないもので、せいぜい数年程度だったが多感な時期に聴き漁るり、しかも「ベストヒットUSA」全盛期且つMTV黎明期の時代性は音楽をイメージして聴けた新鮮さがあった。そこで人気が出てくるバンドはプロモーションビデオで印象に残るモノで、音楽性はその後に付いてきた。得てして真の音楽ファンやアンダーグラウンドなロックファンからは見向きもされずに軽視されてきたが、実力のあるバンドも多々あった。妙にルックスが良かったためにアイドル視されてしまい、本当の意味で評価されにくかったバンドの代表格にデュラン・デュランが挙げられる。
結構な下積み経験を重ねたジョン・テイラーとニック・ローズの二人による努力がアンディ・テイラーというロック気質バリバリのプレイヤーと組み、更に聖歌隊に所属していたイケメンのサイモン・ル・ボンを発掘して、あろうことかライブハウスではなくディスコバンド路線に方向を定めた瞬間からメジャーデビューで大ブレイク。1981年にファーストアルバム「Duran Duran」をリリースしているが日本盤は「プラネットアース」で、ジャケットが違う。
本作にはデュラン・デュランの中でもかなり良質な曲入る「New Moon On Monday」のプロモビデオがカッコ良く、革命前夜設定だけどジョン・テイラーが良い。バックの演奏と歌メロがかけ離れた浮遊間が凄く英国的なメロディーで面白く、ポップさはダントツの英国的。また、アルバム冒頭を飾る「The Reflex」もダントツのカッコ良さを誇る一曲で、ギターのカッティングからうねるベースラインと「フレッフレッフレッフレッレレレレレ」のディスコミックスが重ねられた衝撃。「Hungry Like The Wolf」も良いから、どれもアレンジは凝ってて楽器も割と上手い完璧なプロモーション戦略。ここまでアルバム2枚しか出してないが完成度の高さが凄い。

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