Tony Williams - Live Tokyo 1978

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Tony Williams - Live Tokyo 1978
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 モントローズを率いて70年代のアメリカンロックを支えたリーダーでギタリストのロニー・モントローズがそこまでテクニカルなギタリストのイメージを持ってはいないが、ジャズ・フュージョンレベルと同等に張り合えるレベルのテクニックとセンスを持ったギタリストと証明したアルバム。また、60年代英国サイケジャズロックで知名度を上げていたブライアン・オーガーはオルガン中心の鍵盤奏者で、自身の名を冠したバンドの作品も幾つもリリースして、英国ロック界では知られた名前の主。ロック界の強者達が、アメリカの異端児ドラマー、トニー・ウィリアムスの熱意に押されてか、新たなジャズ・フュージョンに息吹を加えるロックエッセンスのためか、ベースに当時はまだ無名ながら後にヒューイ・ルイスのバンドに加わるMario Cipollinaを迎えて来日公演を果たしている。

 この頃日本のジャズ・フュージョンフェスティバルで知られていた「ライブ・アンダー・ザ・スカイ」の1978年開催時に出演して、多分ビリー・コブハムも来日していた関係から、ツインドラムのセッションプレイも実現。その模様を収めたライブアルバムが「Live Tokyo 1978」でリリースされているが、発掘音源のためそこまで知られていないようだ。正に英国ロックとアメリカンロック、そこにマイルス門下生のドラマーが入って新たなジャンルを開拓している超絶悶絶セッションが聴けるから鳥肌モノ。リズム隊とブライアン・オーガーの鍵盤まではまだ理解出来るが、ロニー・モントローズのギタープレイがこういったセッションで活き活きと重要な役割を担い、更に新人にも近く見られるMario Cipollinaがブリブリのベースプレイで往年のプレイヤー達を相手に堂々と弾きまくって対抗しているセンスの高さに驚く。

 インストセッションばかりなので、ポップに偏らず確実にジャムセッションが繰り広げられる演奏で、フュージョンが盛んだった時期となればギタリストの存在も不思議はなく、出てくる音がロックに近くてもライブの場で聴いている限りはうるさいだけにも聴こえたか。綺麗さや華麗さは無縁で、ヘヴィに音がぶつかり合いソロパートを取っていくスタイルで、トニー・ウィリアムスは要所でグイグイと叩いてリズム主体にトライしているがバンドはそれに引きずられないレベルで演奏をしているから、迫力満点のライブ。ブライアン・オーガーのオルガンが唯一浮遊しているからユニークで、さすが英国ロックのセンスと苦笑いするばかり。





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フレ
Posted byフレ

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