Marillion - Fugazi
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Marillion - Fugazi (1984)

70年代のロックを好きで聴いていた人種が80年代のキラキラした時代の音楽に出会った時、すべてを否定する気分になった。最たるものは安っぽいシンセの鍵盤音とリズムのはっきりした軽快なビート。特にプログレッシブバンドの衰退を目の当たりにした時にシーンに登場したポンプロックの音を聴くと、ただでさえ80年代風のサウンドにうんざりしていたのにダメ押しとばかりに畳み掛けてきたから怒り爆発。すなわちポンプ=虚飾ロックと呼んでしまう事も納得の音。演奏している側は時代に合わせてプログレッシブロックを進化させていたので、進化系革新的サウンドとも言えたが、リスナーとのギャップは埋められなかった。一方で新たなリスナーも獲得出来てオールドタイプなファンから離れてカルト化していく風潮もあったが、今にして思えば革新性の方が高かった。
1984年にリリースされたMarillionの2枚目のアルバム「Fugazi」はイントロの序章から奏でられるコンセプトアルバムで、似非ジェネシスの異名を取るバンドと歌声はあるが、大いに独自性を打ち出した軽やかでキラキラした鍵盤をフューチャーしたノリの良いプログレッシブポンプロックで、世間的評判は分かれるものの楽しめるアルバムではある。元々ジェネシス好きではないので、自分では好みではないサウンドだが、世界を作り上げる聴きやすさとひとつのナルシストなアルバムコンセプトは十分価値を発揮している。ポップだけでなく繊細で荘厳な風潮な楽曲も奏でられ、ドラマティックにファンタジックにフィッシュの歌が紡がれて編曲されているから世界に入れれば新たな扉が開く。オールドリスナーではなく、マリリオンでこの世界が広がったリスナーも多かったように思うし、その視点で聴いた方が存分にアルバムの素晴らしさを味わえる。
音色はチープでドラムも安っぽいし、ギターの音も作り物的な音色でフィッシュのボーカルもフィル・コリンズと同様の無理な感情表現的でロックの魅力にはまるで欠けるが、あくまでも70年代と比べればの話。90年代に向かってと聴けば、今の時代からの歴史を知っての通り、明らかに最先端の革新者となる音色の筆頭。楽曲の凝り具合と軽やかなキャッチーさでプログレッシブな展開は21世紀にまで脈々と残されていく音楽ジャンルにまでなったサウンドで、ネオプログレに慣れてしまえば納得感溢れる、壮大な作品と聴ける。

70年代のロックを好きで聴いていた人種が80年代のキラキラした時代の音楽に出会った時、すべてを否定する気分になった。最たるものは安っぽいシンセの鍵盤音とリズムのはっきりした軽快なビート。特にプログレッシブバンドの衰退を目の当たりにした時にシーンに登場したポンプロックの音を聴くと、ただでさえ80年代風のサウンドにうんざりしていたのにダメ押しとばかりに畳み掛けてきたから怒り爆発。すなわちポンプ=虚飾ロックと呼んでしまう事も納得の音。演奏している側は時代に合わせてプログレッシブロックを進化させていたので、進化系革新的サウンドとも言えたが、リスナーとのギャップは埋められなかった。一方で新たなリスナーも獲得出来てオールドタイプなファンから離れてカルト化していく風潮もあったが、今にして思えば革新性の方が高かった。
1984年にリリースされたMarillionの2枚目のアルバム「Fugazi」はイントロの序章から奏でられるコンセプトアルバムで、似非ジェネシスの異名を取るバンドと歌声はあるが、大いに独自性を打ち出した軽やかでキラキラした鍵盤をフューチャーしたノリの良いプログレッシブポンプロックで、世間的評判は分かれるものの楽しめるアルバムではある。元々ジェネシス好きではないので、自分では好みではないサウンドだが、世界を作り上げる聴きやすさとひとつのナルシストなアルバムコンセプトは十分価値を発揮している。ポップだけでなく繊細で荘厳な風潮な楽曲も奏でられ、ドラマティックにファンタジックにフィッシュの歌が紡がれて編曲されているから世界に入れれば新たな扉が開く。オールドリスナーではなく、マリリオンでこの世界が広がったリスナーも多かったように思うし、その視点で聴いた方が存分にアルバムの素晴らしさを味わえる。
音色はチープでドラムも安っぽいし、ギターの音も作り物的な音色でフィッシュのボーカルもフィル・コリンズと同様の無理な感情表現的でロックの魅力にはまるで欠けるが、あくまでも70年代と比べればの話。90年代に向かってと聴けば、今の時代からの歴史を知っての通り、明らかに最先端の革新者となる音色の筆頭。楽曲の凝り具合と軽やかなキャッチーさでプログレッシブな展開は21世紀にまで脈々と残されていく音楽ジャンルにまでなったサウンドで、ネオプログレに慣れてしまえば納得感溢れる、壮大な作品と聴ける。
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