Journey - Evolution
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Journey - Evolution (1979)

70年代終盤にもなるとアメリカのハードロック事情も随分と進化して、既に英国ハードロックの影響は消化されて商業主義的にまでハードロックの音色が持ち込まれるようにもなっていた。一方新星の如くエディ・ヴァン・ヘイレンが登場してハードロックシーンを塗り替えている時期、その前からプログレッシブ・ロックとハードロックを融合しながら進めていたジャーニーのニール・ショーンもバンドの方向性を模索どころか新しく舵取りを図っていたところの作品が1979年リリースのJourney5枚目のアルバムとなる「Evolution」。ボーカルにスティーブ・ペリーを迎えての2枚目のアルバムながら一方では当初のコンセプトからズレた事でドラムのエインズレー・ダンバーは離脱するが、それでも彼はジェファーソン・スターシップに入るのだからさほど変わらない気もする。こだわりだろうか。
プロデューサーにはロイ・トーマス・ベイカーを器用して洗練されたAOR紛いのハードロックに転換したジャーニーの快活なスタイルはコーラスワークも含めて当時のQueenをもっと洗練させた姿に等しく、音色やバランスも含めてクィーンの作品と全く同じ音が出てくる面白さ。ボーカルがスティーブ・ペリーだからフレディ・マーキュリーと同様に音域も広く気持ちの良い抜けてくる歌声でここもまたほとんど同じに聴こえる。そしてアルバムは硬質なギターのアルペジオからソロへ紡がれる序章から始まり、いきなりロックバラード「Too Late」で始まるからアルバムの印象はどうしてもソフトなイメージになる。以降の曲もシャッフル調が続き、ミドルビート的な作風に繋がるので、音はハードロック風味でありながらノリノリのロックとはまるで異なる雰囲気。ただ、Queenをイメージするとほとんど似たようなリズムと曲調だから、何とも妙な感触を味わいながら聴くハメになる。純粋にジャーニーのファンなら普通に判断出来るアルバムと思うが、後から聴いてしまうと物足りなさを覚えるQueenと形容できる作品。
しかし、スティーブ・ペリーの歌の上手さと凄さはこの時点でも既に絶品で、クレジット見ればほぼスティーブ・ペリーのアルバムに近い程にアルバムに貢献している。元々音楽の実力者が集まっているバンドなので、技量は問題ないから方向性やセンスでブレイクのきっかけを伺っていただけのバンドが、なかなか陽の目を浴びきれなかった所をスティーブ・ペリーの加入とセンスで舵を切り、後の大成功の姿へと導くが、その片鱗と実力を示しているアルバムの位置付けか。それにしてもどこからどこまでQueenにしか聴こえない作風はある意味楽しめるが欲求不満にも陥るので悩ましい。

70年代終盤にもなるとアメリカのハードロック事情も随分と進化して、既に英国ハードロックの影響は消化されて商業主義的にまでハードロックの音色が持ち込まれるようにもなっていた。一方新星の如くエディ・ヴァン・ヘイレンが登場してハードロックシーンを塗り替えている時期、その前からプログレッシブ・ロックとハードロックを融合しながら進めていたジャーニーのニール・ショーンもバンドの方向性を模索どころか新しく舵取りを図っていたところの作品が1979年リリースのJourney5枚目のアルバムとなる「Evolution」。ボーカルにスティーブ・ペリーを迎えての2枚目のアルバムながら一方では当初のコンセプトからズレた事でドラムのエインズレー・ダンバーは離脱するが、それでも彼はジェファーソン・スターシップに入るのだからさほど変わらない気もする。こだわりだろうか。
プロデューサーにはロイ・トーマス・ベイカーを器用して洗練されたAOR紛いのハードロックに転換したジャーニーの快活なスタイルはコーラスワークも含めて当時のQueenをもっと洗練させた姿に等しく、音色やバランスも含めてクィーンの作品と全く同じ音が出てくる面白さ。ボーカルがスティーブ・ペリーだからフレディ・マーキュリーと同様に音域も広く気持ちの良い抜けてくる歌声でここもまたほとんど同じに聴こえる。そしてアルバムは硬質なギターのアルペジオからソロへ紡がれる序章から始まり、いきなりロックバラード「Too Late」で始まるからアルバムの印象はどうしてもソフトなイメージになる。以降の曲もシャッフル調が続き、ミドルビート的な作風に繋がるので、音はハードロック風味でありながらノリノリのロックとはまるで異なる雰囲気。ただ、Queenをイメージするとほとんど似たようなリズムと曲調だから、何とも妙な感触を味わいながら聴くハメになる。純粋にジャーニーのファンなら普通に判断出来るアルバムと思うが、後から聴いてしまうと物足りなさを覚えるQueenと形容できる作品。
しかし、スティーブ・ペリーの歌の上手さと凄さはこの時点でも既に絶品で、クレジット見ればほぼスティーブ・ペリーのアルバムに近い程にアルバムに貢献している。元々音楽の実力者が集まっているバンドなので、技量は問題ないから方向性やセンスでブレイクのきっかけを伺っていただけのバンドが、なかなか陽の目を浴びきれなかった所をスティーブ・ペリーの加入とセンスで舵を切り、後の大成功の姿へと導くが、その片鱗と実力を示しているアルバムの位置付けか。それにしてもどこからどこまでQueenにしか聴こえない作風はある意味楽しめるが欲求不満にも陥るので悩ましい。
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