Poison - Flesh & Blood

0 Comments
Poison - Flesh & Blood (1990)
B000FIMHIU

 1990年ともなれば既にアメリカのLAメタルシーンも末期頃だが、それは後の歴史だけが知る話で、当時はまだバブリーな時代と勘違いされていた。その前からやたらアメリカ全土で売れまくり話題をさらっていたバンドがPoisonで、実力や商売センスを抜きにすればBon Joviと良い勝負だったかもしれないレベル。後の世代からは想像出来ないだろうが、それほど売れてたし人気もあった。その時に3枚目になるアルバム「Flesh & Blood」がリリースされ、まだギリギリセールスを誇り、大掛かりなショウを行っていた時期。当時からさほどハマる事はなく、MTVで派手なバンドとキャッチーな曲で数回見れば覚えてしまう印象もあって、それだけポップだった話だが、興味はあまりなかった。見た目だけで言えばGuns'n Rosesと変わらないし、ステータスはBon Jovi級だから自分には馴染まなかった気がする。

 ギタリストの名ではC.C.デヴィルが知られており、当時のハイテク系ギタリスト列伝にも名を連ねていたが、ハイテクではなく渋いギターを弾く部類に近いが、バンドがあれだけ派手だからそのイメージもあった。ヘアメタルやLAメタルの異名を取る代表的なバンドで、メンバーは割と折り紙付きの実力者だったが、演奏の評判が悪くてそのイメージのまま後に響いている。アルバム「Flesh & Blood」はその風評を一新するようにブルース・フェアバーンのプロデュースでBon Joviやエアロスミスと同列の作品に仕上がり、当然の如くキャッチーでロックな曲も多いから売れた。割とブルージーとまでは言わないが、土着的なスタイルのギタープレイも聴けるし、ドブロプレイも披露されている程にアメリカンなバンドスタイルを収録してて十二分の汚名挽回出来たアルバム。それでも一度着いたイメージは覆せずにバンドが崩壊に向かい失墜していくが、本作に収録された楽曲郡のキャッチーなメロディとR&R的エッセンスに彩られた作品は案外悪くない。恐らく本作が売れ線と実力のバランスを取れている一番の作品。

 この後はC.C.デヴィルの脱退とリッチー・コッツェンの加入とメンバー間の仲の悪さとシーンの低迷も含めて名前を見なくなるが、如何にもアメリカンなカッコ良さを体現したバンドで、今時この雰囲気を夢見る若者もいないだろうが、当時は派手でカッコ良く見えたものだ。






関連記事
フレ
Posted byフレ

Comments 0

There are no comments yet.

Leave a reply