Motörhead - Orgasmatron
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Motörhead - Orgasmatron (1986)

Motörheadの1986年リリース作品「Orgasmatron」は3年ぶりのアルバムとなったが、諸事情がその空白期間を作ってしまったようだ。バンドも長くやればやるほどトラブルは付き物でMotörheadもその波の呑まれてしまった期間だと聞く。丁度ヘヴィメタルやハードロックの世界が目まぐるしく進化変化した時期をMotörheadは大きな活動を出来ないままに過ごさざるを得なかったので随分もどかしかったと想像されるが、挙げ句レーベルとも縁が切れて新規契約先を探すにも時間がかかったようだ。Motörhead程のキャリアがあっても契約が取れない厳しい世界は一方では同類のサウンドを出すバンドが多数あったからとも読めるが、何とか契約先を見つけての「Orgasmatron」。ところがプロデューサーがポップス界でも知られているビル・ラズウェルをチョイスして一見モーターヘッドとは無縁の音世界に漕ぎ着けるようなサウンドを狙ったか、随分と極端な音色が記録された異質な作品が出来上がった。
端的に書けば全ての曲が狭いレンジのイコライジングに抑え込まれ、派手でうるさく聴こえないようなマイルドさを狙ったような不思議で人工的な音質。ところが中に詰め込まれている相変わらずの暴虐R&Rサウンドはそのイコライジングや抑え込もうとしている機器をものともしない迫力と熱気に溢れて鳴っており、万が一本作が然るべきプロデューサーやエンジニアでリマスタリングされて、この音質から開放されたら80年代を代表するハード&ヘヴィアルバムに認定されるレベル。恐らくはメタリカよりもうるさく激しく、地下に蠢いていたNWOBHMやスラッシュメタル、ハードコアパンク経由のバンドのどの音よりも凄まじいと想像出来る。これでメジャーシーンを突き進むバンドの音だから畏れ入る。正にモーターヘッドでしか出来ない音世界。
そこまでのバンドサウンドだったからあえてこの音質でリリースしたとも言えるが、本質の凄まじさの幾つかはライブで聴けるだろう。本作はバンドメンバーが4名体制になり、苦楽を共にした仲間たちの強い絆がそのまま音に現れた一体感と爆発力が溢れた傑作。これまでのモーターヘッドの作品も暴虐でカッコ良すぎたが、本作は更にその上を行く凄まじさ。いつものようにその暴虐性がありながら割とキャッチーなコーラスや歌メロもあるから単にうるさいサウンドにはならないセンスの良さが絶品で、ギタリスト二人の効果も随所で味わいながら疾走感を楽しめる。怖いものなしに突っ走るモーターヘッドの最強の姿を堪能しよう。

Motörheadの1986年リリース作品「Orgasmatron」は3年ぶりのアルバムとなったが、諸事情がその空白期間を作ってしまったようだ。バンドも長くやればやるほどトラブルは付き物でMotörheadもその波の呑まれてしまった期間だと聞く。丁度ヘヴィメタルやハードロックの世界が目まぐるしく進化変化した時期をMotörheadは大きな活動を出来ないままに過ごさざるを得なかったので随分もどかしかったと想像されるが、挙げ句レーベルとも縁が切れて新規契約先を探すにも時間がかかったようだ。Motörhead程のキャリアがあっても契約が取れない厳しい世界は一方では同類のサウンドを出すバンドが多数あったからとも読めるが、何とか契約先を見つけての「Orgasmatron」。ところがプロデューサーがポップス界でも知られているビル・ラズウェルをチョイスして一見モーターヘッドとは無縁の音世界に漕ぎ着けるようなサウンドを狙ったか、随分と極端な音色が記録された異質な作品が出来上がった。
端的に書けば全ての曲が狭いレンジのイコライジングに抑え込まれ、派手でうるさく聴こえないようなマイルドさを狙ったような不思議で人工的な音質。ところが中に詰め込まれている相変わらずの暴虐R&Rサウンドはそのイコライジングや抑え込もうとしている機器をものともしない迫力と熱気に溢れて鳴っており、万が一本作が然るべきプロデューサーやエンジニアでリマスタリングされて、この音質から開放されたら80年代を代表するハード&ヘヴィアルバムに認定されるレベル。恐らくはメタリカよりもうるさく激しく、地下に蠢いていたNWOBHMやスラッシュメタル、ハードコアパンク経由のバンドのどの音よりも凄まじいと想像出来る。これでメジャーシーンを突き進むバンドの音だから畏れ入る。正にモーターヘッドでしか出来ない音世界。
そこまでのバンドサウンドだったからあえてこの音質でリリースしたとも言えるが、本質の凄まじさの幾つかはライブで聴けるだろう。本作はバンドメンバーが4名体制になり、苦楽を共にした仲間たちの強い絆がそのまま音に現れた一体感と爆発力が溢れた傑作。これまでのモーターヘッドの作品も暴虐でカッコ良すぎたが、本作は更にその上を行く凄まじさ。いつものようにその暴虐性がありながら割とキャッチーなコーラスや歌メロもあるから単にうるさいサウンドにはならないセンスの良さが絶品で、ギタリスト二人の効果も随所で味わいながら疾走感を楽しめる。怖いものなしに突っ走るモーターヘッドの最強の姿を堪能しよう。
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