Def Leppard - Adrenalize
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Def Leppard - Adrenalize (1992)

HR/HMサウンドはこういうものだとの固定概念が今の時代でもあるが、昔からそのテーマはリスナー側に存在している。プレイヤー側はイメージを維持しつつも新しい音への取り組みや進化を模索してバンドのファンを失わないように少しづつ、時には大胆に変化してHR/HMバンドのイメージを維持していた。ヘヴィに進化する分にはリスナーも突進できたが、他のサウンドとの融合には懐疑的な面もあり、デフ・レパードのような選択をされた場合は随分と扱いに困った。世間的には普通に受け入れられたかもしれないが、単純にシモンズのドラムの音とHR/HMのバランスの妙技がポップスに聴こえてしまい、大ヒットとは裏腹にまるで聴かなくなったバンドになった。今思えば何も差別する事なく普通に聴けるなら聴けば良かったと思うし、英国らしい楽曲の展開やメロディラインはアメリカナイズされていてもバンド全体を包んでいるので他のバンドとは一味違うセンスは感じられる。
1992年にリリースされたDef Leppardの5枚目のアルバム「Adrenalize」は前作「HYSTERIA」と全く同じ路線のサウンドを踏襲しており、4年ぶりの作品ながらもヒットを維持したアルバム。一方時代はグランジ真っ只中へ突入して王道バブリーハードロックが軒並み撃墜されていた頃、残れたのは幸運かポップスリスナーに支持されたか、当時自分は全く耳にしなかったが久々に聴きながらYouTube見ると見覚えのあるPVもあったので、それなりに目にしていたようだ。そういえばヴィヴィアン・キャンベルが云々も思い出せば、直前にツインギターの片割れのスティーブ・クラークが急死して4人体制でアルバム制作に臨み、その後ヴィヴィアン・キャンベルが参加したと。以前はドラマのリック・アレンが事故で片腕を失くしながらもバンドに復帰しているが、どこか不運に見舞われたバンドながら、その分ヒットには恵まれているのは救いだろう。不運なバンドながらも出てきたサウンドは快活でキャッチーでポップなハードロック路線と全く影を見せないクォリティが素晴らしい。
どうしてもドラムが一辺倒になりシモンズ的音で到底ハードロックには聞かれない軽やかさがバンドの個性になるので本気のリスナーには受けない。ただ、そこを抜きにするとフィル・コリンのギタープレイのセンスの幅の広さ、ジョー・エリオットのバリエーション豊かな情感溢れるボーカルスタイルもレベルが高いので突出したバンドと今更ながら思う。音色に拘らなければさすがアメリカを制したバンドのアルバムで、素晴らしく爽快な作品。一方バンド運営が難しくなってどうしても身重な活動になっているのが勿体なかったが、時代の流れ上やむを得ないか。ただ、どうしても良いアルバムとは言い切れないキャッチーな作品。

HR/HMサウンドはこういうものだとの固定概念が今の時代でもあるが、昔からそのテーマはリスナー側に存在している。プレイヤー側はイメージを維持しつつも新しい音への取り組みや進化を模索してバンドのファンを失わないように少しづつ、時には大胆に変化してHR/HMバンドのイメージを維持していた。ヘヴィに進化する分にはリスナーも突進できたが、他のサウンドとの融合には懐疑的な面もあり、デフ・レパードのような選択をされた場合は随分と扱いに困った。世間的には普通に受け入れられたかもしれないが、単純にシモンズのドラムの音とHR/HMのバランスの妙技がポップスに聴こえてしまい、大ヒットとは裏腹にまるで聴かなくなったバンドになった。今思えば何も差別する事なく普通に聴けるなら聴けば良かったと思うし、英国らしい楽曲の展開やメロディラインはアメリカナイズされていてもバンド全体を包んでいるので他のバンドとは一味違うセンスは感じられる。
1992年にリリースされたDef Leppardの5枚目のアルバム「Adrenalize」は前作「HYSTERIA」と全く同じ路線のサウンドを踏襲しており、4年ぶりの作品ながらもヒットを維持したアルバム。一方時代はグランジ真っ只中へ突入して王道バブリーハードロックが軒並み撃墜されていた頃、残れたのは幸運かポップスリスナーに支持されたか、当時自分は全く耳にしなかったが久々に聴きながらYouTube見ると見覚えのあるPVもあったので、それなりに目にしていたようだ。そういえばヴィヴィアン・キャンベルが云々も思い出せば、直前にツインギターの片割れのスティーブ・クラークが急死して4人体制でアルバム制作に臨み、その後ヴィヴィアン・キャンベルが参加したと。以前はドラマのリック・アレンが事故で片腕を失くしながらもバンドに復帰しているが、どこか不運に見舞われたバンドながら、その分ヒットには恵まれているのは救いだろう。不運なバンドながらも出てきたサウンドは快活でキャッチーでポップなハードロック路線と全く影を見せないクォリティが素晴らしい。
どうしてもドラムが一辺倒になりシモンズ的音で到底ハードロックには聞かれない軽やかさがバンドの個性になるので本気のリスナーには受けない。ただ、そこを抜きにするとフィル・コリンのギタープレイのセンスの幅の広さ、ジョー・エリオットのバリエーション豊かな情感溢れるボーカルスタイルもレベルが高いので突出したバンドと今更ながら思う。音色に拘らなければさすがアメリカを制したバンドのアルバムで、素晴らしく爽快な作品。一方バンド運営が難しくなってどうしても身重な活動になっているのが勿体なかったが、時代の流れ上やむを得ないか。ただ、どうしても良いアルバムとは言い切れないキャッチーな作品。
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