Ratt - Reach for the Sky
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Ratt - Reach for the Sky (1988)

70年代に華々しく散ったと思われていたエアロスミスは後のバンドに大きく影響を与えており、80年代初頭に出てきたLAメタル=ヘアメタル勢の格好の指標となり、特にRattはそのファッションを大きく真似てLAメタルの代表的なバンドとスタイルを世間に示していた。思えば1983年にシーンに登場してウォーレンのトリッキーなギタープレイやPVの奇抜さも手伝って一躍スターダムにのし上がり飛ぶ鳥落とす勢いでシーンに君臨。アルバムも飛ぶように売れた時代だったが数枚で陰りを見せて、テクニカルさの割に音楽的発展性が見られないままに沈没していった印象。実際そうでもなかったと思うが、同時代を見ていた自分からは全くそのままでいつしか耳にする事もなくなっていた。
1988年にリリースされたRattの5枚目のオリジナルアルバム「Reach for the Sky」は当時多分一度くらいしか聴いていない。またこういう音か、古いな、変わらないな、という印象だけが残っているが、たかが数年でその飽きられさ感は自分でも酷いと思うが、時代はそのスピードで進んでいた。ちょっと水面下を見ればGuns'n Rosesが浮上し、Metallicaが蠢いていた時代、このチャラいスーパースターがトップに君臨するのも難しかろう。そんなムードだったが、流れ的に改めて耳にしてみて驚いたのは、冒頭からアルバム全編どこでもRattらしい音色と歌声と楽曲で彩られている個性が味わえたとこ。スティーブン・パーシーの歌声の個性がそのまま生きてるが、当然ウォーレンのギタープレイもエッジが立っていて特徴的で、何よりもこの全体の音の処理感が古臭いがRatt的なサウンド。その意味では当時変わらないと思ったのも正しく、今ならRattらしい音と形容も出来るが、周囲の進化に比べれば変わらない音は即ち古い音になった。
悪くないアルバム。売れなかったのは上記の理由が大きく、音楽性やバンドの衰退とは関係ない話。それも含めてのセールスだが、純粋にRattのアルバムで聴けばかなりレベルの高い位置にあるアルバムにもなれるだろう。初期のキャッチーさは足りないがその分やや深みを感じる楽曲に傾き始め、今更ながらそれがロビン・クロスビーからウォーレンに比重が移ったからの変わり具合とは知らなかった。外から見るとロビン・クロスビーの存在感の意味がよく分からなかったので、ウォーレンに比重が移ればもっと派手でフラッシーになる印象だったが、彼はプレイヤーで実はロビン・クロスビーが要だったとは。それでも本作はかなりのレベルを維持した作品で悪くない。

70年代に華々しく散ったと思われていたエアロスミスは後のバンドに大きく影響を与えており、80年代初頭に出てきたLAメタル=ヘアメタル勢の格好の指標となり、特にRattはそのファッションを大きく真似てLAメタルの代表的なバンドとスタイルを世間に示していた。思えば1983年にシーンに登場してウォーレンのトリッキーなギタープレイやPVの奇抜さも手伝って一躍スターダムにのし上がり飛ぶ鳥落とす勢いでシーンに君臨。アルバムも飛ぶように売れた時代だったが数枚で陰りを見せて、テクニカルさの割に音楽的発展性が見られないままに沈没していった印象。実際そうでもなかったと思うが、同時代を見ていた自分からは全くそのままでいつしか耳にする事もなくなっていた。
1988年にリリースされたRattの5枚目のオリジナルアルバム「Reach for the Sky」は当時多分一度くらいしか聴いていない。またこういう音か、古いな、変わらないな、という印象だけが残っているが、たかが数年でその飽きられさ感は自分でも酷いと思うが、時代はそのスピードで進んでいた。ちょっと水面下を見ればGuns'n Rosesが浮上し、Metallicaが蠢いていた時代、このチャラいスーパースターがトップに君臨するのも難しかろう。そんなムードだったが、流れ的に改めて耳にしてみて驚いたのは、冒頭からアルバム全編どこでもRattらしい音色と歌声と楽曲で彩られている個性が味わえたとこ。スティーブン・パーシーの歌声の個性がそのまま生きてるが、当然ウォーレンのギタープレイもエッジが立っていて特徴的で、何よりもこの全体の音の処理感が古臭いがRatt的なサウンド。その意味では当時変わらないと思ったのも正しく、今ならRattらしい音と形容も出来るが、周囲の進化に比べれば変わらない音は即ち古い音になった。
悪くないアルバム。売れなかったのは上記の理由が大きく、音楽性やバンドの衰退とは関係ない話。それも含めてのセールスだが、純粋にRattのアルバムで聴けばかなりレベルの高い位置にあるアルバムにもなれるだろう。初期のキャッチーさは足りないがその分やや深みを感じる楽曲に傾き始め、今更ながらそれがロビン・クロスビーからウォーレンに比重が移ったからの変わり具合とは知らなかった。外から見るとロビン・クロスビーの存在感の意味がよく分からなかったので、ウォーレンに比重が移ればもっと派手でフラッシーになる印象だったが、彼はプレイヤーで実はロビン・クロスビーが要だったとは。それでも本作はかなりのレベルを維持した作品で悪くない。
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