Ramones - Too Tough to Die
0 Comments
Ramones - Too Tough to Die (1984)

1984年のラモーンズはアルバム「Too Tough to Die」をリリースした時期で、ドラマーも3代目に代わり、逆にプロデュースに初代ドラマーのトミーが戻ってきている。どうにもバンド内のギクシャクした人間関係を何とか潤滑にしようとディーディーが苦心したと言うから面白い。音楽性がはっきりと決まっているから合うか合わないかだけでバンドに在籍するかしないかも決まるし、一方では人間関係くらいしかトラブルの元もなさそうで、一本筋が通るバンドはそういうシビアさがあると露呈している。70年代のラモーンズ旋風は一瞬で飛び去り、時代は80年代に入って綺羅びやかな世界の到来。そこで汚い格好でパンク・ロックを奏でても古さしか漂わず、ラモーンズもその波を超える術を必死に考えていたが、本作はディーディーが丁度ハードコアパンクを気にしていた時期と重なり、幾つかの曲でラモーンズ的ハードコアパンクが試されている。
そのおかげで随分とバリエーション豊かなアルバムとも言えるが、概ねキャッチーでポップな作風の従来型ラモーンズスタイルに磨きがかかった。ドラマーが変わったからスムーズなリズムとビートがノリを良くしているとも流れるサウンドとも言える引っ掛かりの少ない作品が多い。一方のハードコア路線は、ディーディーの呂律の回らない舌の歌であのスピードを歌うから確かにハードコアらしいが、一辺倒に進まないで緩急自在にパンク路線を突き進むスタイルはさすがラモーンズ。ただ、本気でそれだけをやってる連中と比べるとどうしてもキャッチーに聴こえてしまうのはメジャーバンドの縛られ具合。その意味では聴きやすく新たな方向性を提示している。
3コードからサーフロックスタイルのポップ系統パンクへ、その後メロディ重視のキャッチー路線のロックバンドとなり、80年代に低迷、本作で起死回生的に様々試みるもののアルバムだけではインパクトも薄れ、リアルタイムにラモーンズを聴いたリスナーはともかく後世から見れば中途半端なアルバムの位置付け。ジャケットの神秘さもあるが、パンク的にはまるで行方不明感もある。ただ、ラモーンズの印象が邪魔をするが、普通にロックバンドと聴けば軽快で耳障りの良いアルバムなので良い作品。

1984年のラモーンズはアルバム「Too Tough to Die」をリリースした時期で、ドラマーも3代目に代わり、逆にプロデュースに初代ドラマーのトミーが戻ってきている。どうにもバンド内のギクシャクした人間関係を何とか潤滑にしようとディーディーが苦心したと言うから面白い。音楽性がはっきりと決まっているから合うか合わないかだけでバンドに在籍するかしないかも決まるし、一方では人間関係くらいしかトラブルの元もなさそうで、一本筋が通るバンドはそういうシビアさがあると露呈している。70年代のラモーンズ旋風は一瞬で飛び去り、時代は80年代に入って綺羅びやかな世界の到来。そこで汚い格好でパンク・ロックを奏でても古さしか漂わず、ラモーンズもその波を超える術を必死に考えていたが、本作はディーディーが丁度ハードコアパンクを気にしていた時期と重なり、幾つかの曲でラモーンズ的ハードコアパンクが試されている。
そのおかげで随分とバリエーション豊かなアルバムとも言えるが、概ねキャッチーでポップな作風の従来型ラモーンズスタイルに磨きがかかった。ドラマーが変わったからスムーズなリズムとビートがノリを良くしているとも流れるサウンドとも言える引っ掛かりの少ない作品が多い。一方のハードコア路線は、ディーディーの呂律の回らない舌の歌であのスピードを歌うから確かにハードコアらしいが、一辺倒に進まないで緩急自在にパンク路線を突き進むスタイルはさすがラモーンズ。ただ、本気でそれだけをやってる連中と比べるとどうしてもキャッチーに聴こえてしまうのはメジャーバンドの縛られ具合。その意味では聴きやすく新たな方向性を提示している。
3コードからサーフロックスタイルのポップ系統パンクへ、その後メロディ重視のキャッチー路線のロックバンドとなり、80年代に低迷、本作で起死回生的に様々試みるもののアルバムだけではインパクトも薄れ、リアルタイムにラモーンズを聴いたリスナーはともかく後世から見れば中途半端なアルバムの位置付け。ジャケットの神秘さもあるが、パンク的にはまるで行方不明感もある。ただ、ラモーンズの印象が邪魔をするが、普通にロックバンドと聴けば軽快で耳障りの良いアルバムなので良い作品。
- 関連記事
-
- Ramones - Rocket To Russia (1977):
- Ramones - Too Tough to Die
- Ramones - Ramones (40th Deluxe Edition)