The Elvin Bishop Group - Feel It!
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The Elvin Bishop Group - Feel It! (1970)

時代を斬ってロックシーンを眺めると随分と移り変わりも激しいし、アメリカと英国のアプローチの違いも大きく感じる。1970年を捉えた時、英国ロックは全盛期なので当然ブルース・ロックからあらゆるタイプのロックへと発展している時期で、最も面白く見ている時代だが、アメリカに目を移してみればそこまでの進化は目立たず、オーソドックスな方向へ自然に流れているように感じる。一部ニューヨークのアンダーグラウンドではヴェルヴェッツを筆頭にアートロックシーンが賑わっていたが、メインストリームではブルースの風も軽くシーンに受け止められての大陸的アメリカン・ロックに吸収されている。例えばレイナード・スキナードやオールマン・ブラザーズのサウンドだろうし、本日ご紹介のバターフィールド・ブルースバンドからのソロ転向を果たしたエルヴィン・ビショップの作品も同じくだ。
1970年にフィルモアレーベルからリリースされたElvin Bishopのセカンド・アルバム「Feel It!」は、あれだけのブルースギターを奏でていたプレイヤーのソロアルバムと見ると大きく進展したアルバム、もしくは期待を裏切る作風にも思えるが、恐らくアメリカではこちらの方が成功の路線だったろう。普通にブルースの発展ではなく、ポインター・シスターズとの融合も果たして、つまりソウルとの融合による大陸的アメリカン・ロックへの進化。ブルースギターは要所では聴かれるが、基本的にはノリの良いスタンダードな大らかなロックスタンス、そこを気持ちの良いくらいに抜ける女性の歌声で聴かせる快活なスタンスで、嫌味なく聴かせてアメリカを意識させるパフォーマンス性の高い作風が駆け抜ける。どうしてもあのブルースギタリストを求めてしまうので、要所で聴かれるプレイだけでなくアルバム全編がブルースであってほしいと願うが、その期待はしっかりと裏切られる。それでも後になって思えば着実に大きく進化した作品のプレイでしかなかったが、以前聴いていた時は面白味を感じずに切り捨てていた。今回改めて聴いてて、さすがにロック黎明期からシーンに登場していたプレイヤーだからセンス抜群のアルバムと実感した。
1970年時点で、言い換えると相棒のマイク・ブルームフィールドはブルースギターヒーローまっしぐらの時代、英国ではZeppelinやピンク・フロイドの時代、クラプトンがブルース一辺倒の頃に既にソウルと融合してアメリカンサウンドを出していた革新者。後のHumble Pieが似た作風に進んでいたが、エルヴィン・ビショップはもっと先にもっとあっけらかんとカラッと仕上げているアメリカンなスタイル。普通に聴けば何処にでもあるようなサウンドだが、実はかなり珍しいスタンスだったか。コンガ、パーカッションが出てくるのもウッドストックのサンタナでメジャーになった程度だが、本作では既に持ち込まれている新しさ。案外快活に聴ける傑作。

時代を斬ってロックシーンを眺めると随分と移り変わりも激しいし、アメリカと英国のアプローチの違いも大きく感じる。1970年を捉えた時、英国ロックは全盛期なので当然ブルース・ロックからあらゆるタイプのロックへと発展している時期で、最も面白く見ている時代だが、アメリカに目を移してみればそこまでの進化は目立たず、オーソドックスな方向へ自然に流れているように感じる。一部ニューヨークのアンダーグラウンドではヴェルヴェッツを筆頭にアートロックシーンが賑わっていたが、メインストリームではブルースの風も軽くシーンに受け止められての大陸的アメリカン・ロックに吸収されている。例えばレイナード・スキナードやオールマン・ブラザーズのサウンドだろうし、本日ご紹介のバターフィールド・ブルースバンドからのソロ転向を果たしたエルヴィン・ビショップの作品も同じくだ。
1970年にフィルモアレーベルからリリースされたElvin Bishopのセカンド・アルバム「Feel It!」は、あれだけのブルースギターを奏でていたプレイヤーのソロアルバムと見ると大きく進展したアルバム、もしくは期待を裏切る作風にも思えるが、恐らくアメリカではこちらの方が成功の路線だったろう。普通にブルースの発展ではなく、ポインター・シスターズとの融合も果たして、つまりソウルとの融合による大陸的アメリカン・ロックへの進化。ブルースギターは要所では聴かれるが、基本的にはノリの良いスタンダードな大らかなロックスタンス、そこを気持ちの良いくらいに抜ける女性の歌声で聴かせる快活なスタンスで、嫌味なく聴かせてアメリカを意識させるパフォーマンス性の高い作風が駆け抜ける。どうしてもあのブルースギタリストを求めてしまうので、要所で聴かれるプレイだけでなくアルバム全編がブルースであってほしいと願うが、その期待はしっかりと裏切られる。それでも後になって思えば着実に大きく進化した作品のプレイでしかなかったが、以前聴いていた時は面白味を感じずに切り捨てていた。今回改めて聴いてて、さすがにロック黎明期からシーンに登場していたプレイヤーだからセンス抜群のアルバムと実感した。
1970年時点で、言い換えると相棒のマイク・ブルームフィールドはブルースギターヒーローまっしぐらの時代、英国ではZeppelinやピンク・フロイドの時代、クラプトンがブルース一辺倒の頃に既にソウルと融合してアメリカンサウンドを出していた革新者。後のHumble Pieが似た作風に進んでいたが、エルヴィン・ビショップはもっと先にもっとあっけらかんとカラッと仕上げているアメリカンなスタイル。普通に聴けば何処にでもあるようなサウンドだが、実はかなり珍しいスタンスだったか。コンガ、パーカッションが出てくるのもウッドストックのサンタナでメジャーになった程度だが、本作では既に持ち込まれている新しさ。案外快活に聴ける傑作。
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