Buddy Guy - A Man and The Blues
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Buddy Guy - A Man and The Blues (1968)

バディ・ガイは今でも現役でバリバリにギターを弾いている驚異の爺さんだが、シーンに登場したのは1950年代初頭と全くブルースとブルース・ロックの生き証人。恐らくはロバジョンの存在も割と身近だっただろうし、3大キング以前のブルースも肌で感じながらギターを爪弾き、チェスレコード全盛期には既にブルースメンとして活動を始めていた。歴史的に書けばマディ・ウォーターズやハウリン・ウルフのバンドに参加してギターを磨き、また同時に歌も磨きながら着々とキャリアを重ね続けた。シングルデヴューは60年代に入ってからとなりチェスから出てきた。ところがチェスからは2枚しかアルバムの体裁ではリリースされず、その後ヴァンガードに移ってシーンを賑わせ始めたのが60年代後半からと遅咲きのプレイヤー。それでも既にほぼすべての人生をブルースに捧げている計算になる。
1968年にリリースされたヴァンガードからの最初のアルバム「A Man and The Blues」は、これまでのブルースメンのセオリーから離れ、ロックでも出てきたからか、バディ・ガイのオリジナル曲が4曲を占め、SRVのカバーで有名になった「Mary Had A Little Lamb」はトラディショナルな歌詞にバディ・ガイのオリジナルリフが加えられたバージョンで、SRVもこいつを拝借してのカバーソングとしている。これまでのシングルヒット曲集から逸脱し、アルバムのための書き下ろし曲とカバー曲で構成されており、B.B.Kingの「Sweet Little Angel」も頼もしい登場だが、本作のバックミュージシャンがチェス・レコードからの仲間達。ヴァンガードに移籍しているが、仲間は相変わらずとブルースの血脈を感じられる面々。ピアノのオーティス・スパンとドラムのフレッド・ベロウはいつもの事ながら、ベースのジャック・マイヤーズも幾つか名を見る常連メンバー。そこにサックスのホーンセクションを加えてややゴージャスに仕上げたアレンジが目立つが、本筋はショボショボにしか聴こえないバディ・ガイのギタープレイ。時代を考慮すれば既にクリームが世に出て来てロックサイドでもかなり白熱したギターの音やプレイが耳に届いていた時期だが、アルバムではかなりおとなしめに演奏しているようだ。ところがYouTubeで発見したジャック・ブルース、バディ・マイルス、ディック・ヘクストールスミス達とのセッションではロック勢を喰いまくる勢いのプレイが聴ける。
いわゆるスタンダードなブルースアルバムで、これまでのオーソドックスなスタイルからは発展したフォーマット的にはロックに近い面を感じるが3コードの発展からは進まない枠内での楽曲。ギタープレイも後のバディ・ガイからすれば大人しいが、それでも弾きまくりで聴かせるパートは長め。一方では歌唱力でソウルフルに聞かせる方も強く、メロウな歌とギターでは双方ともが相乗効果を発揮して後のプレイの片鱗が聴かれる。ギター弾いて歌い、バンドを盛り上げてひとりよがりに進めるあのスタイル。自信と個性が無ければ出来ないが、本作でも自由自在に進め始めており、バンドのメンバーもそれに追随して場を盛り上げる。さすが呼吸の合う仲間の録音。

バディ・ガイは今でも現役でバリバリにギターを弾いている驚異の爺さんだが、シーンに登場したのは1950年代初頭と全くブルースとブルース・ロックの生き証人。恐らくはロバジョンの存在も割と身近だっただろうし、3大キング以前のブルースも肌で感じながらギターを爪弾き、チェスレコード全盛期には既にブルースメンとして活動を始めていた。歴史的に書けばマディ・ウォーターズやハウリン・ウルフのバンドに参加してギターを磨き、また同時に歌も磨きながら着々とキャリアを重ね続けた。シングルデヴューは60年代に入ってからとなりチェスから出てきた。ところがチェスからは2枚しかアルバムの体裁ではリリースされず、その後ヴァンガードに移ってシーンを賑わせ始めたのが60年代後半からと遅咲きのプレイヤー。それでも既にほぼすべての人生をブルースに捧げている計算になる。
1968年にリリースされたヴァンガードからの最初のアルバム「A Man and The Blues」は、これまでのブルースメンのセオリーから離れ、ロックでも出てきたからか、バディ・ガイのオリジナル曲が4曲を占め、SRVのカバーで有名になった「Mary Had A Little Lamb」はトラディショナルな歌詞にバディ・ガイのオリジナルリフが加えられたバージョンで、SRVもこいつを拝借してのカバーソングとしている。これまでのシングルヒット曲集から逸脱し、アルバムのための書き下ろし曲とカバー曲で構成されており、B.B.Kingの「Sweet Little Angel」も頼もしい登場だが、本作のバックミュージシャンがチェス・レコードからの仲間達。ヴァンガードに移籍しているが、仲間は相変わらずとブルースの血脈を感じられる面々。ピアノのオーティス・スパンとドラムのフレッド・ベロウはいつもの事ながら、ベースのジャック・マイヤーズも幾つか名を見る常連メンバー。そこにサックスのホーンセクションを加えてややゴージャスに仕上げたアレンジが目立つが、本筋はショボショボにしか聴こえないバディ・ガイのギタープレイ。時代を考慮すれば既にクリームが世に出て来てロックサイドでもかなり白熱したギターの音やプレイが耳に届いていた時期だが、アルバムではかなりおとなしめに演奏しているようだ。ところがYouTubeで発見したジャック・ブルース、バディ・マイルス、ディック・ヘクストールスミス達とのセッションではロック勢を喰いまくる勢いのプレイが聴ける。
いわゆるスタンダードなブルースアルバムで、これまでのオーソドックスなスタイルからは発展したフォーマット的にはロックに近い面を感じるが3コードの発展からは進まない枠内での楽曲。ギタープレイも後のバディ・ガイからすれば大人しいが、それでも弾きまくりで聴かせるパートは長め。一方では歌唱力でソウルフルに聞かせる方も強く、メロウな歌とギターでは双方ともが相乗効果を発揮して後のプレイの片鱗が聴かれる。ギター弾いて歌い、バンドを盛り上げてひとりよがりに進めるあのスタイル。自信と個性が無ければ出来ないが、本作でも自由自在に進め始めており、バンドのメンバーもそれに追随して場を盛り上げる。さすが呼吸の合う仲間の録音。
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