Eddie Hazel - Night for Jimi Hendrix..

0 Comments
Eddie Hazel - Night for Jimi Hendrix..
B0768W2FM9

 ファンクノリが妙に心地良く聴けたので、漁っているとファンカデリックのスーパーギタリスト、エディ・ヘイゼルが1990年にハリウッドのライブハウスでプレイしたジミヘンカバー曲集ライブがオフィシャルでリリースされていたので、興味本位に聴いていた。CDは元より、この手の音源は近年サブスクでも多数アップされてて、フィジカルメディアはリリースされないケースでもサブスクには登場する音源も数多い。一般的にCDでリリースされる往年のアルバムは皆持っていると思えば、それらで手に入らない、もしくはあるとも思っていない音源をサブスクに置く方がサブスクの価値も高まるし、サブスクに加入するメリットも享受する。売り手も買い手もメリットあって良い手法。

 Eddie Hazelの1990年ライブアルバム「Night for Jimi Hendrix..」は2014年にオフィシャルリリースされているが、確かにオーディエンス音源に聴こえるソースからのリリースなのでオフィシャルとして認めるのも難しいが、21世紀に入ってからはその手のソースでもありになっているか。タイトルはジミヘントリビュート的だが、実際は5曲の収録でオープニングから続く「Manic Depression」で気分は盛り上がる。ユニークだと思うのはジミヘンそのままを弾いているように聴こえるくせにどういう理由か、ファンカデリック風の気怠い甘い香りのプレイとムードが漂うところ。ジミヘンのハッパとは異なるムードが個性を放っている。ギターの音色はジミヘンを彷彿させるしプレイも同じくだが、この違いは頼もしい。「Are You Experienced?」でもその退廃的ムードは同じくながら、もしかしたらジミヘン以上に向こうの世界に近い覗き方かもしれない。「I Don't Live Today」はオープニングにアドリブ的プレイをカマしてからの開始で冒頭何事かと思う変形に驚いたが、すぐにジミヘンに戻った。なるほど、ジミヘンでもファンクでハネていたプレイをエディ・ヘイゼルの場合はベタッとドロドロに地を這うようなアレンジにしているから、気怠い感覚が流れていくのか。当然狙ってのプレイだろうが、それこそ個性。「Voodoo Child」は超絶ブルースバージョンで演奏しており、凄まじくエディ・ヘイゼルの本領発揮スタイルで、ジミヘンカバーながらSRVとも異なるエディ・ヘイゼル節満載の超絶トリップスタイル。どうしてもこのヘンの曲の方がマッチする「Power of Soul」も本領発揮的にアグレッシブなプレイ。全体的にやや音が聞き辛いので細かい部分でギターの音色に入り込めないが、歌のイマイチさも楽曲のムードもさすがにエディ・ヘイゼル。更に最後は「Maggot Brain」で締めてくれるのが嬉しい。聴きたい曲とギタープレイが全て聴けるモワモワにトリップするライブ。

 偉大なるジミ・ヘンドリックスのプレイを偉大なるプレイヤー達がカバーしているが、どれだけ似せてコピーしても随分とそれぞれの個性が出てくるものだと思う。SRVが直系のカバーとしたらエディ・ヘイゼルは世界観をカバーしているに近いか。それだけ元々のプレイの奥が深いとも言えるが、ビートルズなどのカバーと違うのはギタープレイに特化した聴き方が出来るから。その楽しみが刺激的。





関連記事
フレ
Posted byフレ

Comments 0

There are no comments yet.

Leave a reply