Sinead O'Connor - I Do Not Want What I Haven't Got
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Sinead O'Connor - I Do Not Want What I Haven't Got (1990)

The Chieftainsのアルバムに参加したシニード・オコナーの歌唱力のストレートさが響いたので当時から売れたアルバム「I Do Not Want What I Haven't Got 」をストリーミングで手軽に聴いてみれば、実に真っ直ぐでブレないストレートな歌声が突き抜けてきた。単に音を聴いているだけで、その真っ直ぐさが聞き手に伝わってくる表現力も素晴らしいと思う。シニード・オコナーの話題は大抵他の側面に持っていかれてしまう場合が多く、音楽性や歌唱力にフォーカスされるシーンが多くないので、そう言った方面に惑わされずに真っ直ぐに聴いていた。そもそもがアイルランドのダブリンから出て来ているので、不器用なアイリッシュ野郎と同じくアイリッシュレディに間違いはなさそうだ。女性でこの髪の短さもユーリズミックスのアニー・レノックスくらいしか思い付かないが、シニード・オコナーは尼僧レベルの髪の短さだから意気込みが違う。
1990年にリリースされた「I Do Not Want What I Haven't Got 」はシングル「Nothing Comprate 2 U」のヒットが多くの人々の心に残り、そのPVもまた真っ直ぐで真摯な表情が心に刻まれる。そのシングルが収められていたので、シニード・オコナー最大のヒットアルバムとなったが、この時点ではまだ「Nothing Comprate 2 U」がプリンスの作品とはさほど知られていなかったし、気にするレベルを超えた表現力の歌だった。当時リアルタイムで自分も知っていたが、興味なかったのでスルー。PVも見てたけど音がハードロックじゃないし見る気にもならなかった。そして「Nothing Comprate 2 U」はプリンス作と言えども、プリンスがシニード・オコナーにあげた曲でもなく、勝手にカバーされたのであまり良い気持ちはしていなかったらしい。しかも売れてしまったから余計に自分の非を認めたくなかったかもしれない。後にプリンスに虐められたとシニード・オコナーが語っている。この曲はプリンスが当時のバックバンドのひとつ、The Familyのアルバムに収録した曲で、曲調も変わらないがよくぞ見つけてきたシニード・オコナー、と言わんばかりのセンスと思う。そこがまたプリンスの琴線に触れた気もするし、更に歌詞の哀しみが取り沙汰されるのもプリンスの生々しい体験記から見れば他人が歌って分かるのか的に不満もあっただろうか。そういった事を一切無視してのシニード・オコナーのスタンスが気に入らなかったのは間違いなさそうだ。
俗世間の話はともかく、アルバム「I Do Not Want What I Haven't Got 」はシニード・オコナーの真っ直ぐなスタイルが他の音に邪魔されないように配慮された環境音楽的なバックサウンドが中心で、およそロックやポップス的なスタンスとは異なるヒーリングミュージックに近い。時折そこにアイリッシュな旋律が飄々と色付けられるのでユニークなアプローチとも聴けるが、エンヤの世界と近い面が強い作品。「Nothing Comprate 2 U」が浮いている節すらあるので、当時シングルからアルバムを入手したリスナーはただひたすらに暗く悲しい側面ばかりを聞かされる羽目になった。いわゆるアイルランド系のバンドが幾つも出てきた時代のサウンドとは似て非なるアルバムだが、やはりアイルランドとも言える曲調もあるので決して異質でもない。背景論を無視すればバリエーション豊かな変わり者のポップスサウンドの歌手とも位置づけられる。彼女がどういう音楽性を好んだか不明だが、真っ直ぐなメッセージを届ける事を目的としたならば確実に発揮できるサウンドで作られているアルバム。

The Chieftainsのアルバムに参加したシニード・オコナーの歌唱力のストレートさが響いたので当時から売れたアルバム「I Do Not Want What I Haven't Got 」をストリーミングで手軽に聴いてみれば、実に真っ直ぐでブレないストレートな歌声が突き抜けてきた。単に音を聴いているだけで、その真っ直ぐさが聞き手に伝わってくる表現力も素晴らしいと思う。シニード・オコナーの話題は大抵他の側面に持っていかれてしまう場合が多く、音楽性や歌唱力にフォーカスされるシーンが多くないので、そう言った方面に惑わされずに真っ直ぐに聴いていた。そもそもがアイルランドのダブリンから出て来ているので、不器用なアイリッシュ野郎と同じくアイリッシュレディに間違いはなさそうだ。女性でこの髪の短さもユーリズミックスのアニー・レノックスくらいしか思い付かないが、シニード・オコナーは尼僧レベルの髪の短さだから意気込みが違う。
1990年にリリースされた「I Do Not Want What I Haven't Got 」はシングル「Nothing Comprate 2 U」のヒットが多くの人々の心に残り、そのPVもまた真っ直ぐで真摯な表情が心に刻まれる。そのシングルが収められていたので、シニード・オコナー最大のヒットアルバムとなったが、この時点ではまだ「Nothing Comprate 2 U」がプリンスの作品とはさほど知られていなかったし、気にするレベルを超えた表現力の歌だった。当時リアルタイムで自分も知っていたが、興味なかったのでスルー。PVも見てたけど音がハードロックじゃないし見る気にもならなかった。そして「Nothing Comprate 2 U」はプリンス作と言えども、プリンスがシニード・オコナーにあげた曲でもなく、勝手にカバーされたのであまり良い気持ちはしていなかったらしい。しかも売れてしまったから余計に自分の非を認めたくなかったかもしれない。後にプリンスに虐められたとシニード・オコナーが語っている。この曲はプリンスが当時のバックバンドのひとつ、The Familyのアルバムに収録した曲で、曲調も変わらないがよくぞ見つけてきたシニード・オコナー、と言わんばかりのセンスと思う。そこがまたプリンスの琴線に触れた気もするし、更に歌詞の哀しみが取り沙汰されるのもプリンスの生々しい体験記から見れば他人が歌って分かるのか的に不満もあっただろうか。そういった事を一切無視してのシニード・オコナーのスタンスが気に入らなかったのは間違いなさそうだ。
俗世間の話はともかく、アルバム「I Do Not Want What I Haven't Got 」はシニード・オコナーの真っ直ぐなスタイルが他の音に邪魔されないように配慮された環境音楽的なバックサウンドが中心で、およそロックやポップス的なスタンスとは異なるヒーリングミュージックに近い。時折そこにアイリッシュな旋律が飄々と色付けられるのでユニークなアプローチとも聴けるが、エンヤの世界と近い面が強い作品。「Nothing Comprate 2 U」が浮いている節すらあるので、当時シングルからアルバムを入手したリスナーはただひたすらに暗く悲しい側面ばかりを聞かされる羽目になった。いわゆるアイルランド系のバンドが幾つも出てきた時代のサウンドとは似て非なるアルバムだが、やはりアイルランドとも言える曲調もあるので決して異質でもない。背景論を無視すればバリエーション豊かな変わり者のポップスサウンドの歌手とも位置づけられる。彼女がどういう音楽性を好んだか不明だが、真っ直ぐなメッセージを届ける事を目的としたならば確実に発揮できるサウンドで作られているアルバム。
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