Robert Plant - Manic Nirvana
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Robert Plant - Manic Nirvana (1990)

ロバート・プラントが1990年にリリースした5枚目のソロアルバム「Manic Nirvana」。この年の夏にはネブワースでジミー・ペイジと一緒に「Wearing and Tearing」を演奏している姿が記憶に残っているが、そう言えばこのアルバムのツアーから流れての参加だったか。当時リアルタイムでも追い掛けていた頃だったが、当然追い掛けると言っても好ましいサウンドではなかったからロバート・プラントがまたソロアルバムをリリースしているのを知っていただけに等しい。それなりにMTVでも流れたし何曲かは気にして聴いたが、まるで受け付けず。ボーカルスタイルは当然Led Zeppelinのロバート・プラントのボーカルなのであの声だが、バンドの音処理が苦手で、時代を物語ってもいるが、今聴いてもこれは最先端を追いすぎた音の作りだと思う。つまりチープなデジタルサウンドでやたら耳に付く音色。当時はそこまで思わず、普通にこういうビートとスタイルの曲を好ましくも思わなかっただけだ。
ロバート・プラントは果たしてどういうサウンドを目指したかったのか、今に至るまでソロ活動を続けているが、今のロバート・プラントを聴いてもまだどういうスタイルをやりたいか分からない。さすがに近年はアコースティックに進んでいるので、自然体に立ち還っていると言えるが、それがやりたい音かは分からない。少なくともこの時代のサウンドは、ロバート・プラントが目指した音の姿とは思えないし、突き進みたかった世界でもないだろう。ただ、バンドメンバーに恵まれつつあり、一体感を感じていたから皆共々に曲作りを行って仕上げてた曲と音が詰め込まれたと思う。改めて聴いて悪いとは思わないし、確かにこの時代でも他で聴かれない妙な隙間を縫ったサウンドを出したアルバムとも思える。ロバート・プラントのボーカルスタイルはそのままに、レンジの狭い細い線の音を綺麗に歪ませたギターサウンドとダンサンブルなビートの融合を果たし、ソウル・ファンクなキレの良いリズムを持ち込んでの楽曲。自身のルーツであるブルースからは大きく離れて完全に新しいチャレンジの世界のみに進んでいる姿。ミュージシャンらしい方向性の模索と思えば素晴らしい試み。
ただ、面白くない。Zeppelinの影を追わなくて、普通に聴いてても魅力に欠ける。これがデヴィッド・ボウイなら随分魅力的に映るだろうし、もう少しヒネた感覚を入れてくるから質が上がるが、ロバート・プラントにそこまでは出来切れなかったのか、バンドメンバーとの協調に引っ張られている気もする。結局「I Cried」のようなアコースティック路線がZeppelinらしい音で出てくるからロバート・プラントの歌声が馴染んで聴けるからホッとするシーンになる程度。良くも悪くもZeppelinの呪縛から抜け出せなかった悲しき運命とも言える人。難しいです。

ロバート・プラントが1990年にリリースした5枚目のソロアルバム「Manic Nirvana」。この年の夏にはネブワースでジミー・ペイジと一緒に「Wearing and Tearing」を演奏している姿が記憶に残っているが、そう言えばこのアルバムのツアーから流れての参加だったか。当時リアルタイムでも追い掛けていた頃だったが、当然追い掛けると言っても好ましいサウンドではなかったからロバート・プラントがまたソロアルバムをリリースしているのを知っていただけに等しい。それなりにMTVでも流れたし何曲かは気にして聴いたが、まるで受け付けず。ボーカルスタイルは当然Led Zeppelinのロバート・プラントのボーカルなのであの声だが、バンドの音処理が苦手で、時代を物語ってもいるが、今聴いてもこれは最先端を追いすぎた音の作りだと思う。つまりチープなデジタルサウンドでやたら耳に付く音色。当時はそこまで思わず、普通にこういうビートとスタイルの曲を好ましくも思わなかっただけだ。
ロバート・プラントは果たしてどういうサウンドを目指したかったのか、今に至るまでソロ活動を続けているが、今のロバート・プラントを聴いてもまだどういうスタイルをやりたいか分からない。さすがに近年はアコースティックに進んでいるので、自然体に立ち還っていると言えるが、それがやりたい音かは分からない。少なくともこの時代のサウンドは、ロバート・プラントが目指した音の姿とは思えないし、突き進みたかった世界でもないだろう。ただ、バンドメンバーに恵まれつつあり、一体感を感じていたから皆共々に曲作りを行って仕上げてた曲と音が詰め込まれたと思う。改めて聴いて悪いとは思わないし、確かにこの時代でも他で聴かれない妙な隙間を縫ったサウンドを出したアルバムとも思える。ロバート・プラントのボーカルスタイルはそのままに、レンジの狭い細い線の音を綺麗に歪ませたギターサウンドとダンサンブルなビートの融合を果たし、ソウル・ファンクなキレの良いリズムを持ち込んでの楽曲。自身のルーツであるブルースからは大きく離れて完全に新しいチャレンジの世界のみに進んでいる姿。ミュージシャンらしい方向性の模索と思えば素晴らしい試み。
ただ、面白くない。Zeppelinの影を追わなくて、普通に聴いてても魅力に欠ける。これがデヴィッド・ボウイなら随分魅力的に映るだろうし、もう少しヒネた感覚を入れてくるから質が上がるが、ロバート・プラントにそこまでは出来切れなかったのか、バンドメンバーとの協調に引っ張られている気もする。結局「I Cried」のようなアコースティック路線がZeppelinらしい音で出てくるからロバート・プラントの歌声が馴染んで聴けるからホッとするシーンになる程度。良くも悪くもZeppelinの呪縛から抜け出せなかった悲しき運命とも言える人。難しいです。
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