Jon Lord and London Symphony Orchestra - Gemini Suite
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Jon Lord and London Symphony Orchestra - Gemini Suite (1971)

実験精神旺盛な70年前後の英国ロックシーンでは、ありとあらゆる音楽家達が面白がって何でも取り組み融合させて実験を進めて、素晴らしい事にアルバムを残してくれている。だから時代を鑑みながら何をしたかったのか、目的としていたか、その時のメンツの人脈や関係性も含めて垣間見れて楽しめる。普通はアルバムを聴いて音的に好みか楽しめるかとなるが、どうしても実験精神旺盛な作品はその結果を聴きたくなって手にしてしまう。もう好みを通り越した世界で無駄な時間を費やしているとも言えるが、それなりに納得感や実験結果に対する回答を自分の中で持てるのも面白い。
1971年にリリースされた「Gemini Suite」は1969年のDeep Purpleとオーケストラの共演作で面白さを感じた所からDeep Purpleのキーマンでもあるジョン・ロードに構想を打診して実現した実験アルバム。端的に書けば、ロックで使われる楽器とメンバー対オーケストラを各曲のタイトルとして、そのまま交互に同じテーマでプレイしてどうなるかを試しているようだ。ギター対オーケストラ、ピアノ対オーケストラ、などが続き、ドラム、ボーカル、ベース、オルガンと収録されているが、音楽的に演奏的にロック的にもまるで面白味のない楽曲がひたすら続くのも凄い。ギターはアルバート・リーだからその筋でのセッションギタリストとしては一級のプレイヤーだが、線の細さが致命的でオーケストラには敵わない。ピアノはジョン・ロード、ドラムはイアン・ペイス、ボーカルはトニー・アシュトンと既にこの時点で後にバンドを組むメンバーが揃っている関係性。更にベースはロジャー・グローバーなので最早ほぼパープル人脈で作られているが、それでやや残念なアルバムになっているのは楽曲の質の面か、ポップ性がなく純粋に音楽として仕上げたからロック好きのリスナー的には理解出来ない風味か。
楽曲の出来映えよりもこの取組姿勢を評価される場合が多く、その意味で実験的名盤と讃えられているケースが多そうだ。とてもロックだけやってる連中には出来ない音楽が作られているし、十分そのクラシカルスタンスに着いていけてるメンバーがプレイしているから当然。今にして思えばもう少し全体で演奏しながら各楽器類をクローズアップした曲と楽器構成にしておけば、迫力も増しただろうし、ビートを効かせる面も見せれば聴きやすくもなっただろうが、そこはポップスとは異なるレベルか。70年代ロックを意識してすぐに本作のレビューを見て、気にはしていたがジョン・ロード中心なので後回しにしつつ、聴いてみればさほどの魅力を感じなかった作品。ただ実験精神は旺盛で素晴らしい取り組み。

実験精神旺盛な70年前後の英国ロックシーンでは、ありとあらゆる音楽家達が面白がって何でも取り組み融合させて実験を進めて、素晴らしい事にアルバムを残してくれている。だから時代を鑑みながら何をしたかったのか、目的としていたか、その時のメンツの人脈や関係性も含めて垣間見れて楽しめる。普通はアルバムを聴いて音的に好みか楽しめるかとなるが、どうしても実験精神旺盛な作品はその結果を聴きたくなって手にしてしまう。もう好みを通り越した世界で無駄な時間を費やしているとも言えるが、それなりに納得感や実験結果に対する回答を自分の中で持てるのも面白い。
1971年にリリースされた「Gemini Suite」は1969年のDeep Purpleとオーケストラの共演作で面白さを感じた所からDeep Purpleのキーマンでもあるジョン・ロードに構想を打診して実現した実験アルバム。端的に書けば、ロックで使われる楽器とメンバー対オーケストラを各曲のタイトルとして、そのまま交互に同じテーマでプレイしてどうなるかを試しているようだ。ギター対オーケストラ、ピアノ対オーケストラ、などが続き、ドラム、ボーカル、ベース、オルガンと収録されているが、音楽的に演奏的にロック的にもまるで面白味のない楽曲がひたすら続くのも凄い。ギターはアルバート・リーだからその筋でのセッションギタリストとしては一級のプレイヤーだが、線の細さが致命的でオーケストラには敵わない。ピアノはジョン・ロード、ドラムはイアン・ペイス、ボーカルはトニー・アシュトンと既にこの時点で後にバンドを組むメンバーが揃っている関係性。更にベースはロジャー・グローバーなので最早ほぼパープル人脈で作られているが、それでやや残念なアルバムになっているのは楽曲の質の面か、ポップ性がなく純粋に音楽として仕上げたからロック好きのリスナー的には理解出来ない風味か。
楽曲の出来映えよりもこの取組姿勢を評価される場合が多く、その意味で実験的名盤と讃えられているケースが多そうだ。とてもロックだけやってる連中には出来ない音楽が作られているし、十分そのクラシカルスタンスに着いていけてるメンバーがプレイしているから当然。今にして思えばもう少し全体で演奏しながら各楽器類をクローズアップした曲と楽器構成にしておけば、迫力も増しただろうし、ビートを効かせる面も見せれば聴きやすくもなっただろうが、そこはポップスとは異なるレベルか。70年代ロックを意識してすぐに本作のレビューを見て、気にはしていたがジョン・ロード中心なので後回しにしつつ、聴いてみればさほどの魅力を感じなかった作品。ただ実験精神は旺盛で素晴らしい取り組み。
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