Dragonforce - The Power Within
0 Comments
Dragonforce - The Power Within (2012)

あまりにも強烈なインパクトが有りすぎて言葉を失い、果てには笑うしかないサウンドとの出会いは過去にそこまで多くはないが、幾つかのバンドを聴いた時に言葉通りに開いた口が塞がらない状態になった経験がある。ロックに出会った時の衝撃はもっと原始的で衝動的な刺さり方だったので、上記のような表現とは異なるが、様々な音楽やロックを聴いて経験値を積んで、幾らかの知識を得ると人間はどこか安心したくなる側面から物事を自分の知っている範疇内に収めたがる。つまり知らない出会いを恐れる傾向が強くなり、知ったかぶりな気分に陥るが、その浅はかな自信を軽く撃ち抜くサウンドや音楽が出てくるとどうして良いか分からなくなり、拒絶するかとことんまでハマるかのどちらかだ。Babymetalがシーンに登場した時、数多くのロックリスナーやメタラー達が陥ったトラップが代表的な例だが、過去他にも人それぞれ経験しているだろう。
Dragonforceの5枚目のアルバム「The Power Within」は2012年にリリースされているが、これまでのボーカリストから現在のボーカリストに交代して最初のアルバムとなり、また音楽面でも有り体に書けば過去作から大人になり、コンパクトに纏め上げた作品が増え、更に楽曲のリズムも幅広くなり、簡単に書けば普通に近づいた。それでも決して普通ではない相変わらずの強烈なインパクトを放つギタープレイとリズムのスピード感とブラストビートはあくまでも過去作に比べればの話。アルバム冒頭からまるで変わらないDragonforce独特のツインギタープレイにドラムが隙間なく鳴らされ続け、新たなボーカリスト、マーク・ハドソンの爽やかで心地良さを感じるハイトーンスクリームボーカルがメロディアスに楽曲の上を駆け抜ける快活な爽快感。確かに冷静に聴けばミドルリズムがあったりベースが目立つポイントの隙間もあるし、楽曲展開のアレンジも幅広くなっているが、普通に聴けばありえない展開とスピードとテクニックとフレーズのオンパレードで比べる事自体が分からない程のドラフォ印付き。
初めてドラフォを聴いた時、全く開いた口が塞がらない状態になり、自己を取り戻す時間がかなりかかった事を思い出した。ブラストビートも当然ながら、とにかくギターが信じられなかった。しかも二人のギタープレイヤーが交互に弾くギターソロ、またはユニゾンでもハモっても弾いている事があり得ないし信じられなかった。更にそれでいて一番不思議だったのが聴きやすくてキャッチーで覚えやすい歌メロ。どういう作りになればこの全てがかっ飛んだ方向性を一緒の曲の中で表現できているのか、天才とは思えないが全く宇宙からの発想としか思えない次元で成り立っていたから驚いたし疑った。今ではそれも普遍化しているが、それでもここまでのオリジナリティで出せているバンドは他にも見当たらず、元祖でありながら唯一のジャンルオリジネイター。だからアルバム毎の違いや個性がと何か語れる程に聴きこなせるハズもなく、様々なアルバムを気分で聴いている。ただ、本作は確実に一辺倒からは脱した、少々彼ららしからぬ作風が聴けるアルバムで、ひたすら一辺倒なブラストビートを楽しみたい時にはもどかしさが募る作品。ぶっ飛び気分の時はほんの少し休憩が入るアルバム、として認識して聴いているが、それでもほんの少しの違いか。いつにも増してメロディの美しさが際立つのはマーク・ハドソンのボーカルのせいだろう。もっとギター聴きたいと思うのもかなり病気。

あまりにも強烈なインパクトが有りすぎて言葉を失い、果てには笑うしかないサウンドとの出会いは過去にそこまで多くはないが、幾つかのバンドを聴いた時に言葉通りに開いた口が塞がらない状態になった経験がある。ロックに出会った時の衝撃はもっと原始的で衝動的な刺さり方だったので、上記のような表現とは異なるが、様々な音楽やロックを聴いて経験値を積んで、幾らかの知識を得ると人間はどこか安心したくなる側面から物事を自分の知っている範疇内に収めたがる。つまり知らない出会いを恐れる傾向が強くなり、知ったかぶりな気分に陥るが、その浅はかな自信を軽く撃ち抜くサウンドや音楽が出てくるとどうして良いか分からなくなり、拒絶するかとことんまでハマるかのどちらかだ。Babymetalがシーンに登場した時、数多くのロックリスナーやメタラー達が陥ったトラップが代表的な例だが、過去他にも人それぞれ経験しているだろう。
Dragonforceの5枚目のアルバム「The Power Within」は2012年にリリースされているが、これまでのボーカリストから現在のボーカリストに交代して最初のアルバムとなり、また音楽面でも有り体に書けば過去作から大人になり、コンパクトに纏め上げた作品が増え、更に楽曲のリズムも幅広くなり、簡単に書けば普通に近づいた。それでも決して普通ではない相変わらずの強烈なインパクトを放つギタープレイとリズムのスピード感とブラストビートはあくまでも過去作に比べればの話。アルバム冒頭からまるで変わらないDragonforce独特のツインギタープレイにドラムが隙間なく鳴らされ続け、新たなボーカリスト、マーク・ハドソンの爽やかで心地良さを感じるハイトーンスクリームボーカルがメロディアスに楽曲の上を駆け抜ける快活な爽快感。確かに冷静に聴けばミドルリズムがあったりベースが目立つポイントの隙間もあるし、楽曲展開のアレンジも幅広くなっているが、普通に聴けばありえない展開とスピードとテクニックとフレーズのオンパレードで比べる事自体が分からない程のドラフォ印付き。
初めてドラフォを聴いた時、全く開いた口が塞がらない状態になり、自己を取り戻す時間がかなりかかった事を思い出した。ブラストビートも当然ながら、とにかくギターが信じられなかった。しかも二人のギタープレイヤーが交互に弾くギターソロ、またはユニゾンでもハモっても弾いている事があり得ないし信じられなかった。更にそれでいて一番不思議だったのが聴きやすくてキャッチーで覚えやすい歌メロ。どういう作りになればこの全てがかっ飛んだ方向性を一緒の曲の中で表現できているのか、天才とは思えないが全く宇宙からの発想としか思えない次元で成り立っていたから驚いたし疑った。今ではそれも普遍化しているが、それでもここまでのオリジナリティで出せているバンドは他にも見当たらず、元祖でありながら唯一のジャンルオリジネイター。だからアルバム毎の違いや個性がと何か語れる程に聴きこなせるハズもなく、様々なアルバムを気分で聴いている。ただ、本作は確実に一辺倒からは脱した、少々彼ららしからぬ作風が聴けるアルバムで、ひたすら一辺倒なブラストビートを楽しみたい時にはもどかしさが募る作品。ぶっ飛び気分の時はほんの少し休憩が入るアルバム、として認識して聴いているが、それでもほんの少しの違いか。いつにも増してメロディの美しさが際立つのはマーク・ハドソンのボーカルのせいだろう。もっとギター聴きたいと思うのもかなり病気。
- 関連記事
-
- Ten - Ten (1996):
- Dragonforce - The Power Within
- Bring Me The Horizon - Post Human: Survival Horror