Lindemann - Live in Moscow
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Lindemann - Live in Moscow (2021)

Rammsteinは大物になりすぎたのか活動が限定的になり随分と動きが鈍くなった。解散してはいないがほぼ活動停止状態で、動けば大掛かりな仕掛けが必要になるのも分かる。その要因がボーカルを担うティル・リンデマンにあると思っていたが、別プロジェクトLindemannの活動状況を見ると、他のところに原因がありそうなくらいに爆発的破壊的変態的にティル・リンデマンはアグレッシブに活動している。ギターのリヒャルトのEmigrateの音とLindemannの音世界を聴くとRammsteinの融合性も見えてくる面白さ。Emigrateを聴いた時はどこか気の抜けた感があったが、Lindemannはその間を埋めたRammsteinらしさが文句なしに詰め込まれて、明らかにティル・リンデマンがRammsteinの根幹をイメージだけでなく音も創り上げていたように聴こえる。
2020年から始まった世界中でのコロナ禍は、日本は3月頃から、ヨーロッパは4月頃だったのでその直前の3月頃はまだライブイベントも行われており、幾つかのバンドはツアーをしていたし、幾つものイベントもあった。今回リリースされたLindemannの「Live in Moscow」は丁度2020年3月初頭のモスクワのライブ盤で、CDと映像が同時にリリースされている。主役は当然のティル・リンデマンとピーター・テクレンで、先行したトレーラーを見ても全くRammstein的ステージをそのまま持ち込んだ世界に驚いた。Rammstein以外でこのステージングを魅せるとは思っておらず、ティル・リンデマンの中ではRammsteinもLindemannもさほど境目がなく、自分のステージと認識しているのだろう。もっとも炎を使ったパイロショウはLindemannでは登場しないので、その差はあるだろうが、とにかくあの風貌と変態的ビデオにステージング。パフォーマンスと分かり切っていながらも貫禄と迫力のあるステージでの悪行もさすがの大御所。一方のピーター・テクレンはSabatonのプロデュースでも知られているが、裏方表舞台とも知り尽くした百戦錬磨の才人で、今回はティル・リンデマンとフロントに出ているが、こちらも変態的ギタープレイと合わせたパフォーマンスぶりが凄い。その才能の一端は全ての楽曲に表れていて、ティル・リンデマンのRammsteinの姿をイメージしたためか、ほとんど違いのない楽曲が怒涛の如く叩きつけられる。強いて言えば荘厳なクラシカル的面は持ち込んでいない程度で、中期Rammsteinに肉薄したサウンドながらももっとティル・リンデマンに似合ったスタイルの楽曲作りを意識した風味。
これまで2枚のアルバムをリリースしており、その全てが遺憾なく発揮されたライブがステージングとビデオの変態的組み合わせで聴いて見られるが、個人的にはRammteinと差別せずに聴けてしまう気がした。やや普通のメタルに寄っているが、インダストリアル感も雰囲気は残っているし、どこまで行ってもティル・リンデマンのあのバリトンの歌い方だから唯一無二の個性すぎる。見てても飽きないし聴いててもキャッチーさを持たせてノリ良く楽しませてくれるので文句なしの作品。変態性に心奪われつつも圧倒的な一級品パフォーマンスを味わうが賢明なアルバム。こういう作品も簡単に出来上がるものなのかと、ティル・リンデマンの才能の豊かさに驚いた。本作品を持ってLindemannの活動は一旦終了と発表されているので、またRammsteinでこの世界の続きが見れるかもしれないが、存分に楽しませてもらったライブ。

Rammsteinは大物になりすぎたのか活動が限定的になり随分と動きが鈍くなった。解散してはいないがほぼ活動停止状態で、動けば大掛かりな仕掛けが必要になるのも分かる。その要因がボーカルを担うティル・リンデマンにあると思っていたが、別プロジェクトLindemannの活動状況を見ると、他のところに原因がありそうなくらいに爆発的破壊的変態的にティル・リンデマンはアグレッシブに活動している。ギターのリヒャルトのEmigrateの音とLindemannの音世界を聴くとRammsteinの融合性も見えてくる面白さ。Emigrateを聴いた時はどこか気の抜けた感があったが、Lindemannはその間を埋めたRammsteinらしさが文句なしに詰め込まれて、明らかにティル・リンデマンがRammsteinの根幹をイメージだけでなく音も創り上げていたように聴こえる。
2020年から始まった世界中でのコロナ禍は、日本は3月頃から、ヨーロッパは4月頃だったのでその直前の3月頃はまだライブイベントも行われており、幾つかのバンドはツアーをしていたし、幾つものイベントもあった。今回リリースされたLindemannの「Live in Moscow」は丁度2020年3月初頭のモスクワのライブ盤で、CDと映像が同時にリリースされている。主役は当然のティル・リンデマンとピーター・テクレンで、先行したトレーラーを見ても全くRammstein的ステージをそのまま持ち込んだ世界に驚いた。Rammstein以外でこのステージングを魅せるとは思っておらず、ティル・リンデマンの中ではRammsteinもLindemannもさほど境目がなく、自分のステージと認識しているのだろう。もっとも炎を使ったパイロショウはLindemannでは登場しないので、その差はあるだろうが、とにかくあの風貌と変態的ビデオにステージング。パフォーマンスと分かり切っていながらも貫禄と迫力のあるステージでの悪行もさすがの大御所。一方のピーター・テクレンはSabatonのプロデュースでも知られているが、裏方表舞台とも知り尽くした百戦錬磨の才人で、今回はティル・リンデマンとフロントに出ているが、こちらも変態的ギタープレイと合わせたパフォーマンスぶりが凄い。その才能の一端は全ての楽曲に表れていて、ティル・リンデマンのRammsteinの姿をイメージしたためか、ほとんど違いのない楽曲が怒涛の如く叩きつけられる。強いて言えば荘厳なクラシカル的面は持ち込んでいない程度で、中期Rammsteinに肉薄したサウンドながらももっとティル・リンデマンに似合ったスタイルの楽曲作りを意識した風味。
これまで2枚のアルバムをリリースしており、その全てが遺憾なく発揮されたライブがステージングとビデオの変態的組み合わせで聴いて見られるが、個人的にはRammteinと差別せずに聴けてしまう気がした。やや普通のメタルに寄っているが、インダストリアル感も雰囲気は残っているし、どこまで行ってもティル・リンデマンのあのバリトンの歌い方だから唯一無二の個性すぎる。見てても飽きないし聴いててもキャッチーさを持たせてノリ良く楽しませてくれるので文句なしの作品。変態性に心奪われつつも圧倒的な一級品パフォーマンスを味わうが賢明なアルバム。こういう作品も簡単に出来上がるものなのかと、ティル・リンデマンの才能の豊かさに驚いた。本作品を持ってLindemannの活動は一旦終了と発表されているので、またRammsteinでこの世界の続きが見れるかもしれないが、存分に楽しませてもらったライブ。
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